鉄粉はブレーキダストや鉄道のレールや車輪などから発生
塗装面には鉄粉が刺さっていることがある。というか、多かれ少なかれ、刺さっていると聞くと驚くかもしれない。まさか自分のクルマに限ってと思う方、タバコやお菓子を包んでいるセロファン越しに塗装を撫でてみると、ザラザラしているのがわかるハズ。
そもそも鉄粉なんてどこからやってくるのか不思議に思うかもしれない。原因はクルマのブレーキダストや鉄道のレールや電車の車輪が削れたものだったりする。止める場所がクルマが多い幹線道路近くや高速の高架下、線路の近くだったりすると、刺さる量も多くなる。以前、首都高速の高架下に駐車場を借りている知り合いのクルマを見せてもらったが、よく見ると人間の毛穴みたいにポコポコと穴が無数に空いていて驚いたことがある。
この鉄粉、放置しておくと塗装にとって非常によくない。鉄粉だけにサビるので、塗装内部へと侵食し、内側から劣化させてしまう。ひどい場合は鉄板まで到達していて、ボディパネルごとサビることもある。またコーティングのプロは磨く前に鉄粉を取り除くが、これはバフが引っかからないようにするためでもある。
鉄粉除去用の粘土で擦るだけなので誰でもできる
では、どうやって取り除けばいいのかというと、専用のトラップ粘土というものをかけるのが一般的。乾いた状態だとくっついてしまうので、水をかけながら使うのが基本で、洗車のすすぎ時に一緒に行なうと楽だ。また注意点としては、取れた鉄粉で逆にキズを付けてしまうで粘土をマメに練り込むようにする。
作業のコツとしては、丸くせんべい状にして手のひらに乗せて動かすが、指で同時に取れているかを確認すると効率がいい。水で塗装が濡れていると、鉄粉が取れるとつるつるになるのでわかるはずだ。
トラップ粘土以外にも、液体で溶かすタイプもあるが、こちらは扱いが難しいので、一般ユーザー向きではなく、プロ向きと言っていい。
鉄粉除去はプロだけでなく、一般ユーザーでも効果的で、鉄粉を取り除くだけで、ワックスは塗り込みしやすくなるし、乗りもよくなる。もちろん塗装の劣化も防止できるので、ぜひ洗車のときにひと手間かけてみてほしい。

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