経年劣化は避けられない

人のお肌は次第に劣化というか老化していくけど、クルマの塗装はどうなのだろうか? 新車のときはツヤツヤだが、お手入れをしていても、次第になんだかパリッとしなくなってくるのは、皆さんも経験があるのではないだろうか? そもそも塗装というのは何なのか、といったところから考えてみたいと思う。



塗装というのは樹脂だ。アクリルやエナメル、ウレタンといった種類があるが、これは樹脂の種類を示している。

これにいわゆるシンナーなどと呼ぶ溶剤を入れて、塗りやすくしている。以前はこの溶剤が蒸発することで固まっていたが、現在は環境問題もあり、硬化剤を入れて固めるものが主流になっていて、溶剤も水性になってきている。



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いずれにしても、樹脂ということはいわゆるプラスチックと扱いは同じで、紫外線などの影響で劣化してくる。油分が抜けカサカサになるのだが、イメージとしては冒頭の人間の肌と同じで、経年劣化は避けられない。その昔の塗装では劣化すると、ヒビが入ることもあった。



ボディの紫外線対策は必須!

また色によって紫外線のダメージに違いはあり、赤が一番ひどいのはご存じの方も多いだろう。これも樹脂の劣化のひとつで、色が抜けるだけでなく、塗装自体も劣化が進む。



手入れをしてもシャッキリしない? クルマのボディ塗装の経年劣化は避けられないのか



そのため、クルマには紫外線や油分が抜けるのを防ぐためにワックスやコーティングを塗るというわけだ。この点も保湿して潤い保ち、日焼け止めで紫外線のダメージを防ぐ人間の肌と同じ。もちろん対策をしないと、劣化が進みやすくなってしまうので注意が必要だ。



手入れをしてもシャッキリしない? クルマのボディ塗装の経年劣化は避けられないのか



現在のところ、劣化しにくくはなっているが、絶対に劣化しない塗装というのは存在しないと言っていい。長持ちさせたいなら、ワックスやコーティングをかけたり、屋内保管やボディカバーなど、紫外線対策をしっかりとした方がいいだろう。

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