コネクティッドサービスは「通信料」が重要
WEB CARTOPでは、以前にもより安心快適なドライブ、カーライフをサポートしてくれる自動運転の前に、より多くのクルマに取り入れてほしいと思っているクルマのコネクティッドサービスを紹介してきたが、2019年末からさらなる「つながる」サービスが充実、拡大してくることになりそうだ。
これまでの「つながる」サービスは、国産車ではレクサスやトヨタのクラウン、RAV4、プリウスなど、一部のメーカーの一部のクルマに限られていた。しかし今春、日産デイズが軽自動車に初めて専用通信機器の搭載を開始し、日産コネクト専用ナビを装備することで、オペレーターサービスや緊急時、あおり運転対策にもなるSOSコールを用意。
また、新型RAV4もDCM=専用通信機器を全グレードに標準装備し、ヘルプネット(SOSコール)を用意。大きな話題になり、販売絶好調の一因となっている。
その後、マツダ3もマツダコネクトとして、オペレーターサービス(現時点で利用できるサービスは限定的で緊急時のみ)を導入。この冬に登場する注目のコンパクトカーにも、オペレーターサービスやSOSコールが用意されるとの情報もある。

それらのうち、専用通信機器(ドコモやau、ソフトバンクのSIM)を備えているタイプは、トヨタのT-コネクトナビの通信料3年間無料、4年目以降有料、日産コネクトナビの通信料10年間無料というように、一定期間、通信料を気にせず使えるのが大きな魅力となっている。
一方、手持ちのスマホを接続して使うシステムでは常時接続をする、しないは自由だが、利用時の通信料はスマホの契約容量のなかから使うことになり、大容量契約でないと心配……という声が上がりそうだ。
しかし、スマホ接続タイプでもいよいよ時代に見合ったコネクティッドサービスが登場することになった。それは、意外!? と言っては失礼だが、ダイハツが2019年内に発売予定のDNGA第二弾の新型車から提供する「ダイハツコネクト」である。

イザというときに助けてくれる人がいる安心感は絶大
何が新しいかと言うと、純正のディスプレイオーディオやナビゲーションシステムとスマホを接続することで、つながる安心としてコールセンターにつながり、オペレーターが対応してくれるのはもちろん、クルマとスマホを接続する際、なんと車内Wi-Fi機能を利用できるようになるというのだから、画期的なのである!
具体的には、「ダイハツコネクト」対応車載機の購入者を対象に、サービス利用開始から3年間、1GB/月のデータ容量を無料提供してくれるというサービスだ。コネクトサービスの利用のほか、後席でのスマホやタブレットなどの使用による、乗員の通信料金負担軽減にも役立つことになる。もちろん、より多くの通信量が必要なユーザーには、さまざまな有料プランの準備も予定されているという。

ダイハツコネクトのサービス内容は、ドライバーやその家族などのスマホにダイハツコネクトアプリをインストールすることで、もしものときの安全・安心を提供する「つないでサポート」、クルマとドライバーを見守る「見えるドライブ」、クルマの状況をスマートフォンから確認できる「見えるマイカー」、クルマのメンテナンス管理をサポートする「つないでケア」の4種類のサポートとなる。

万一の際にはスマホのGPS機能がONになっている前提だが、口頭で説明することなく、オペレーターが自車位置を遠隔確認できるので、故障・事故現場やあおり運転を受けている場所を特定でき、いち早い救援が可能になるわけだ。
こうしたコネクティッドサービスについては、間もなく開催される、第46回東京モーターショー2019のひとつの目玉となるはずで、クルマの機能の近未来が一気に現実化されるのを、会場の随所でぜひとも確かめてほしい。
個人的には、これからのクルマ選びとして、衝突安全性能の高さ、夜間の歩行者などにも対応する自動ブレーキやブラインドスポットモニター、誤発進抑制を含む先進安全運転支援システムに加え、”手放し運転以前”に、コネクティッドサービスの可否こそ、重要になってくると思っている。ドライブ、カーライフの安心感が(初心者、高齢ドライバーにはとくに)まるで違う次元になるはずだからだ。