ハイブリッドカーの場合ほとんど影響はない

もはやすっかり慣れてしまった感のあるガソリン代の高騰っぷり。しかし、冷静に考えてみれば20年ほど前はハイオクでも80円台のスタンドがあったほどで、その頃から比べてみたら倍! という計算に……。



時代の移り変わりによって物価は変わっていくものだとはいえ、20年で倍になるというのはガソリン以外にあまり前例がないように思えてくる。

ともすればやはりハイブリッドカーに人気が集まるというのもわかるというものだ。単純計算ではあるが、ガソリン代が倍になったとしても1リッターで走れる距離も倍になればトータルの出費は変わらない計算になるからだ。



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そこで今回の本題となるわけだが、走行距離が増えるにしたがって燃費が悪化する、という噂を聞いたことはないだろうか? 確かに自動車は細かい部品の集合体であり、走れば走るほど各部が劣化、消耗し、本来の燃費性能を発揮できなくなる可能性は否めない。



とくに電気の力でモーターを駆動させてエンジンをアシストするハイブリッドカーに関しては、どうしても充電と放電を繰り返していくうちにバッテリーの容量が劣化してしまい、モーターでアシストできる量が減少し、結果的に燃費が悪化する可能性がある。



【噂の真相】クルマは走行距離が伸びるにつれて燃費が悪くなるって本当?



しかし、ストップ&ゴーの多い市街地などで使用している限り、フル充電やフル放電となるシチュエーションはほとんどなく、実燃費にはほとんど影響がないというのが実情である。



それでは完全にエンジンの力だけで走る内燃機関車ではどうだろうか。



定期的なメンテナンスさえ怠らなければ燃費性能は落ちない!

こちらもやはりさまざまな部分が消耗、劣化を起こすため、徐々に本来の力を発揮できなくなるというのは否めない。ただ、キチンと定期的なメンテナンスを実施し、修理が必要な部分はしっかり修理しながら乗り続けているような個体であれば、そこまで明らかな燃費低下は起きないというのが、ポンコツ車ばかり乗り継いだ筆者の経験則である。



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たとえば、現在も保有する1981年式の国産車は、当時のカタログ燃費(10モード燃費)で15.0km/Lであったが、実燃費の平均で約14.8km/Lと新車時の水準を保っている。また、最近購入したすでに12万キロを走破した車両も、14.2km/L のカタログ燃費(10・15モード燃費)を超えることもあり、悪いときでも12km/Lを下回ることはない。



もちろん、実燃費は個々の乗り方や走行のシチュエーションによっても大きく異なるため、一概に言えない部分もあるが、メンテナンスさえ怠らなければ極端に燃費性能が落ちるということはないと言えるだろう。逆に明らかに燃費性能が落ちている車両については、なにかトラブルを抱えている可能性もあるのではないだろうか。

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