いまやクロスオーバーSUVが指すモデルはかなり広範囲に
2021年も引き続き人気をキープしそうなクロスオーバーSUV。このSUVとは、スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル(Sport Utility Vehicle)の頭文字を取ったものであり、直訳すると「スポーツ用多目的車」ということになる。
ここでいうスポーツとは、モータースポーツや本格的な運動を指すのではなく、「娯楽」という意味を指しており、アウトドアレジャー全般に適したクルマというのがSUVの大雑把な括りということになるわけだ。
そこに「クロスオーバー」がつくことで、SUVに何か(ほとんどの場合、乗用車的な乗りやすさ)をクロスさせたものがクロスオーバーSUVということになり、もはやクロスオーバーSUVが指す車両はかなり広範囲に広がっているといっていいかもしれない。
ハイエースやレガシィもRV車とされた!
一方、90年代ごろを中心とした一代ブームとなったRV車。こちらもレクリエーショナル・ヴィークル(Recreational Vehicle)の頭文字を取ったものであり、レクリエーショナルの意味も前述のスポーツと同じく「娯楽」を指しているために意味合い的には非常に近いものとなる。
しかし、当時はレクリエーションに使用する車両のすべてを「RV車」とカテゴライズしていたため、ランドクルーザーやパジェロといった本格的なクロスカントリー車はもちろん、ハイエースやキャラバンといったワンボックスカーから、レガシィを筆頭とするステーションワゴン、プレーリーやシャリオといったミニバンの元祖までほとんどの車両がRV車と呼ばれていたのだ。

そのため、ワンボックスカーやステーションワゴンにも関わらずグリルガードを装着する仕様(もしくはオプションパーツ)が数多くリリースされ、それらを装着した車両が街にあふれていたのが90年代のRV車ブームだったのである。

現在はRV車という言葉自体が死語になりつつある状況ではあるが、数年後にはクロスオーバーSUVというジャンルも廃れていくのだろうか……?