外側も内側もすみずみまで拭きあげることが重要!
洗車時はボディだけでなく、タイヤ&ホイール、開口部などのディテールもしっかりと手を入れてやりたい。また意外にサッと終わらせがちなのが、フロントガラスをはじめとしたウインドウだ。何もしないということはないにしても、シャンプーがけのときに一緒に洗って、同じく拭き上げのときに水分を取っておしまい程度だったりする。
それでも汚れていなければいいが、実際は汚れていたり、拭き上げムラなどが付いていたりするので、しっかりと手入れしたい部分でもある。今回は月に1度洗車するとして、同時に行いたい、ガラスメンテを紹介しよう。
1)スミズミまで拭く
意外にできていないのが全面すべてを拭きあげるということ。ザッと拭いておしまいにしがちで、四隅までしっかりと拭くということができていないことが多い。一般的にクルマのガラスは周囲が黒いが、ここまできれいにできると黒々として引き締まるので、全体の印象もよくなる。
2)内側も拭く
内側は外側以上にザッとしかやらないし、なかにはやらない人もいる。外のほうが汚れるかもしれないが、内側はエアコン内部からやタバコのヤニなど汚れの種類が違うし、ワイパーがないので付着量は増えていくだけ。徐々に進行するので気が付きにくいが、けっこうひどい場合がある。
油膜や古い撥水コーティングは視界を悪化させる原因になる
3)ワイパーを点検する
ガラスそのものに目がいきがちだが、ワイパーも重要な関連部分だ。洗車時におこないたいのはゴム部分の拭き上げで、濡らした布などでしごくようにきれいにしてやる。ゴムの劣化したものが表面には付着していることが多く、かなり真っ黒になるはずだ。もちろんこの劣化部分を除去したことで、ガラス面に対するアタリがよくなるので、拭き上げもきれいになる。
さらにあわせておこないたいのがワイパーの点検で、ゴムを横から見て曲がっていないか。
4)油膜を落とす
油性である固形ワックスが油膜の原因になるのはよく知られているところ。最近ではコーティングが主流になっているから油膜が発生しないかというと、そんなことはなく、徐々に付着する。原因は排気ガスに含まれるオイル分などで、固形ワックスを使用しているときのように急激に付くというよりも、徐々に目立つようになってくるというのが実際だ。
肝心の落とし方は軽いようなら、スプレータイプで落とすことができるし、頑固なら専用のコンパウンドで落とすしかない。
5)古い撥水コーティングを除去する
油膜と同じように視界が悪くなるのが、古いコーティングだ。ガラスコーティングの成分はふたつにわかれていて、シリコンとフッ素で、前者は、撥水力は高いが耐久性はそこそこ。後者は逆となる。具体的な耐久性は、雨の頻度にもよるので一概にはいえないが、いずれにしても撥水がしなくなってきたなと思ったら、一度除去してしまったほうがいい。
撥水力が落ちてきた初期のころならそのまま塗り重ねしても効果は発揮されるものの、劣化が進むと、そのうえに再コーティングしても効果は半減してしまうだけ。すでに紹介した油膜落とし用のコンパウンドで磨いてから再コーティングしてやる。その手間がかけられない場合は、スプレータイプの油膜落としでいいので、少しでも劣化した被膜を落としてやりたい。