この記事をまとめると
■よろしくメカドックは市販車のチューニングがメインテーマのマンガ



■当時の国産スポーツモデルが多数登場していた



■そのなかから注目の4台を紹介する



凄まじい軽量化やトリプルローター化など胸熱のイジり方!

サーキットの狼、赤いペガサス、湾岸ミッドナイト、頭文字D、MFゴーストと、クルマがテーマの傑作マンガはいくつもあるが、国産車のチューニングカーをメインに据えた作品といえば、次原隆二の『よろしくメカドック』(1982~1985年 少年ジャンプで連載)。



その『よろしくメカドック』の作中で活躍し、少年達に「チューニングカーってすごい」と思わせた魅力的なクルマ達をいくつか振り返ってみよう。



1)ホンダ・バラードCR-X

全日本ゼロヨンGPに出場するため主人公、風見潤が選んだベースマシンが、初代CR-Xだった。ワインディングならともかく、NA1.5リッター、110馬力のCR-Xでゼロヨン? という設定だったが、フィアットX1/9やGMのフィエロを手本に、FFのCR-Xをミッドシップに改造というのがセンセーショナルだった。


エンジンはツインターボ+1652ccにボアアップされ、270馬力という設定だった。



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元々800kgしかないCR-Xを570kgにまで軽量化し、シルエットフォーミュラ風のエアロをまとわせた点に作者のセンスの良さが感じられる(ゼロヨン向きではないとは思うが格好はいい)。



確実にクルマオタクを増殖! マンガ「よろしくメカドック」で少年を熱狂させたクルマ4台+α



また、レース中雨が降ってきたとき、スリックタイヤのトレッドをノミ(ドライバーを尖らせた)で掘って、無理矢理“カットスリック”にしてしまう荒技も!



2)マツダ・サバンナRX-7(SA22C)

主人公、風見潤のライバル、那智渡の愛車として活躍したのが、初代RX-7=SA22C。フロントミッドシップのロータリースポーツで、リトラクタブルヘッドランプのピュアスポーツカー。



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那智は12Aロータリーを13Bロータリーに換装し、ツインターボ化。なぜか、WECでグループCのポルシェやランチャにも勝ったという設定だった!!



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最終的には、3ローター・トリプルターボになっていったが、1991年にル・マンで優勝したマツダ787BのR26Bは4ローター(NA)の2600cc(700馬力)だったので、ある意味マンガを超えていた。



キャノンボール・トライアル編の那智号は、ポートをサイドポート式からペリフェラルポート式へ変更し、ニトロ(NOS)キットも装着。



ピアッツァやS110シルビアなどツウ好みのクルマも!

3)日産フェアレディ240Z

作中、チューニングの神様と呼ばれた「ナベさん」こと渡辺俊光が選んだクルマが、フェアレディ240Z。
もともと輸出用の2.4リッターエンジン、L24を国内仕様にも載せたのが240Zで、Gノーズとワイドフェンダーがついた240ZGは当時の国産車では最速の一台。



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チューニングの神様だけあって、強化した四輪ディスクブレーキを装着し、ブレーキチューンの重要性を指摘したり、風洞実験まで行なってエアロを追求。一方でストリートチューンとしてバン用のミッションに手を加え、加速重視のセッティングに。



4)トヨタ・セリカXX(MA61)

前半の山場、キャノンボール・トライアルで、メカドックのチューニングマシンとして登場。



速さより耐久性、燃費が大事だとして、当初エンジンチューンにストップがかかるが、ボアアップ+ツインターボ、バルブの拡大、パワーインジェクター、(当時、スポーツキャブに対してEFIが武器になると描かれていた)、ニトロ(NOS)キットなどでフルチューン。このセリカXXで『ニトロ』の存在を知った読者も多かったはず。



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ブレーキも強化されているところに、先進性を感じる。



・その他

那智の双子の弟、那智徹のチューンした日産シルビア(S110)のパトカーや、ツインエンジンの初代いすゞピアッツァ、ホンダシティターボⅡ(ブルドッグ)、マツダシャンテ(ロータリーターボに改造。RE雨宮の雨宮シャンテがモデル)など、けっこう渋い車種も登場していた。



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