この記事をまとめると
■運転が苦手な人にありがちなブレーキの操作方法を紹介



■踏みっぱなしや速度調整の頻繁なブレーキは同乗者を不快にしやすい



■ドライビングポジションが悪くてブレーキを正しく踏めない場合もある



運転の上手い下手はブレーキの使い方で大きく変わる

そもそも減速というのは加速よりも難しい。というのも、乗用車で0-100km/hをすると7秒ぐらいの時間がかかるが、同じクルマで100km/hからフルブレーキで急停止するには3秒ぐらいしかかからないからだ。つまり、ブレーキは加速の2倍以上の仕事量があるので、その使い方にセンスと品格が問われるというわけ。


したがって、運転の上手い下手もブレーキの使い方で顕著になる。



停止時のショック

一番わかりやすいのは、停止した瞬間! 信号や交差点などで、停止線に止まるとき、止まった瞬間にノーズがカックンと跳ね上がるのはヘタクソな証拠。



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クルマだけでなく、電車やバスに乗っていても、停止時にガクンとショックを受けると不快になるはず。ブレーキの使い方が上手な人は、停止する直前に右足の踏力をゆるめ、ブレーキペダルを少し戻すことで、停止時のショックを解消している。



クリープ現象のあるAT車や下り坂での停止は、そのブレーキの抜き加減がシビアになるが、ここはセンスの見せ所。練習すれば誰でもショックレス、カックンなしの停止が出来るようになるので、よくよく鍛錬してほしい。



踏力に波のあるブレーキ

通常の停止時は、ブレーキの踏みはじめから停止寸前まで踏力を一定にするのが基本。あるいは踏みはじめの踏力がやや強めで、そこから停止地点に向かって徐々に踏力を抜いていくようなコントロールが上手いブレーキ。それに対し、30mなら30mのブレーキ区間内で、ブレーキが強くなったり弱くなったりを繰り返す人がいる。これはかなりヘタクソな例。



自称運転上手でもブレーキを見れば運転ベタが即わかり! 当てはまったら要改善のポイント3つ



今どきポンピングブレーキなどあり得ないので、意識して停止地点まで踏力が一定で止まれるように練習して欲しい。計画性のあるブレーキを踏むことが要諦だ。また、ブレーキの踏みはじめが弱く、後半どんどん踏力を増していくブレーキもいただけないパターンだ。



ショックとG変化の少ないブレーキの使い方を意識すべし

ブレーキを踏む頻度が多い

渋滞や流れが悪い区間を走るとき、やたらとブレーキランプが点いたり消えたりする人がいる。

後続車からすると非常にうっとうしい存在で、ヘタクソ認定されやすい。止まる必要がある場合は別として、流れのなかでの緩急は、できるだけアクセルコントロール(減速時にはエンジンブレーキ)で対応するのが上級者への道。



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山道の下り坂でも、ずうっとブレーキランプが点いている人(強弱はある)やちょこちょこブレーキランプが点いたり消えたりしている人を見かけるが、もっと上手にエンジンブレーキを使って欲しいところ(ATでもシフトダウンを使って)。



街中でも、アクセルペダルより、ブレーキペダルに足がのっている時間の方が長いのでは? と思える人が多いが、緊急時は別として、ブレーキはもっとエレガントに使ってほしいもの。



こうしたブレーキが苦手な人には特徴があって、第一に目線が近い。第二にドライビングポジションが悪い、というのが挙げられる。



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目線が近いから信号の変化やまわりのクルマの動きに気づくのが遅れ、ブレーキがギクシャクするので、つとめて遠くを見るようにした方がいい。近視の人なら、運転用に遠くが見やすいメガネを用意するのも効果的だし、シートリフターがついているクルマなら、座面をできるだけ低くすると、自然に目線が遠くなる。



ドライビングポジションは、シートに深く腰掛け、身体をしっかりホールドし、手足が自由かつしなやかに動かせるようにするのが基本。ブレーキでギクシャクする人の大半は、座り方が浅く、ペダルまでの距離が遠くて、足の先っぽだけでペダルをちょこんと踏む傾向がある。まずはシートに深く腰掛け、フルブレーキを踏んだときでも、膝裏が軽く曲がっているところまでシートを前進させる。そして踵を床につけ、踵を支点にペダルコントロールをすること(急ブレーキ時はドカーンと踏みつけてOK)。

左足をフットレストに置いておくと、ブレーキ時に身体を安定させやすくなるので、ブレーキコントロールがラクになるはず。



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ちょっと意識するだけでも、だいぶスムースなブレーキングができるようになるので、助手席の人に「なんか運転が上手くなったね」といわれるまで、ショックの少ない、Gの変化が少ないブレーキを目指して練習を重ねてみよう。

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