2025年11月にオープンしたアウトレットモールにある、ハンバーグ専門店「君のハンバーグを食べたい」。昼どきは平日でも85分待ち。
(店員)
「きょうのお米は富山県産の『てんたかく』。ご飯のおかわりは何杯でもできるので、お腹いっぱい食べていってください」
(君のハンバーグを食べたい・山口光将代表)
「ハンバーグをより一層おいしく食べていただきたいので、ご飯にもこだわっている」
それは「ごはん」。ハンバーグに合う銘柄米を季節ごとに選び、毎日店で精米して羽釜で炊き上げます。
コメ高騰も“おかわり自由”は続けたい
そして何より、コメが高騰するこのご時世に“おかわり自由”!
(客)
「めっちゃおいしいです!」
「ありがたい。いっぱい食べていきます。夜ご飯の分まで」
混雑時には、厨房でひたすらご飯をよそう様子がその人気ぶりを物語ります。この店では、多い日には1日70キロものコメが消費されますが…
(山口代表)
「ずっと値上がりが続いている状態で、新米が出たら下がるのではと思っていたが、そう甘くはなかった」
コメの仕入れ価格は、この2年で倍近くに高騰。ご飯と味噌汁のセットは、去年9月に一度30円の値上げをしましたが、ことしは値段を据え置き、おかわり自由も続けています。
(山口代表)
「おいしいものを食べてもらって、元気になって帰っていただくのが僕たちの思い。食べ放題はずっと続けていきたい」
今後どうなっていく?
去年の夏頃から続く「令和のコメ騒動」。
(東京大学・鈴木宣弘特任教授)
「負のスパイラル。これではコメ騒動が終わらない」
(鍋八農産・八木輝治代表)
「昔の値段で作れって言われたら絶対できない。それって日本の農業やめろって言っているみたいもん」
(NAO RICE・近藤匠さん)
「農水大臣が代わった瞬間に(方針も)変わってしまうし、結局振り回されるのは現場の農家」
日本の主食「コメ」は、今後どうなっていくのでしょうか?
「うどんやパスタが増えた」コメ高騰で買い控え
コメの高騰が止まらない中、ご飯おかわり自由のハンバーグ店はいつも満席。しかし、皆さん、家では…
(40代)「うどんやパスタが増えた。お米好きなんですけどね」
(40代)「もち麦を混ぜたりして、かさ増ししている。
(60代)「せめて(5キロ)3000円台。今税込5000円くらいする」
2024年夏、スーパーからコメが消え、あっという間に価格は高騰。政府は備蓄米の放出に踏み切り、以前は主食用に販売されることはなかった3年前の「古古古米」に長い行列ができました。
(購入者 ことし6月)
「ついに買ったぞという気持ち。やりました!」
「めっちゃ嬉しい」
コメ政策「減反→増産」に方針転換も…
そして、政府は方針転換を打ち出します。
(小泉進次郎農水大臣・当時 ことし8月)
「コメの増産へと舵を切って、政策の強化に全力で取り組む」
半世紀以上コメ政策の中心だった生産を抑える「減反」から、「増産」に舵を切ることに。
しかし10月に発足した、高市内閣では…
(鈴木憲和農水大臣 ことし10月)
「『需要に応じた生産』これが何よりも原則であり基本。増産をし続けることは現実的には難しい」
増産方針を事実上の撤回。「価格はマーケットの中で決まっていくもの」とし、コメの価格を国の政策によって下げることはしない姿勢を見せています。
農林水産省が発表する、全国のスーパーでの5キロあたりの平均価格は4331円(12月8日週)。コメ騒動以前の倍以上の価格で高止まりしています。
人件費も資材も上がり「昔の値段では作れない」
農家はどう考えているのか。愛知県弥富市の農業法人「鍋八農産」で尋ねると。
(鍋八農産・八木輝治代表 12月16日)
「34年間やってきて(コメの価格は)ぶっちぎりに高い。
「再生二期作」でコメ作りを効率化
より効率良いコメ作りを模索する動きも…。愛知県半田市のコメ農家・近藤匠さんは、一度の田植えで二度コメを収穫する「再生二期作」に取り組んでいます。1回目の収穫で稲穂の部分だけを刈り取ると、残った茎から再び穂を実らせます。
(NAO RICE・近藤匠さん 12月12日)
「1.3倍が平均、最大で1.5倍ぐらいの収穫量。コメ騒動など需給のバランスが崩れた際に、柔軟な対応が稲作農家としてできるのではと活路は見えた」
近藤さんは、今も事実上続いている減反の弊害を指摘します。
(近藤さん)
「コメをたくさん作る・品質を上げることに、消極的な部分があった。作り過ぎても儲からない。ビジネスチャンスとして前向きにチャレンジできていなかった。農家の経営意識・経営意欲をそいできた」
専門家「価格が一度下がってもまた上がる可能性が」
農業経済学が専門の東京大学・鈴木宣弘特任教授は、減反と増産の間で二転三転する国の方針を批判します。
(東京大学・鈴木宣弘特任教授 12月11日)
「朝令暮改になっちゃった。生産量を絞り込んでコメ騒動になった。
また、「価格は市場に任せる」という今の農水省について。
(鈴木特任教授)
「消費者が買える米価と生産者がコスト割れしない米価にギャップが出てきている。その部分を後で埋める直接支払いを生産者に行う政策をやれれば、両者(生産者・消費者)がWINーWINになる」
鈴木特任教授は、「国が一定の価格を決めた上で、生産コストに見合うよう農家に対し直接補償を行うべき」だと話します。
今後のコメ価格…国は介入すべき?
コメ価格は安く維持し、農家を直接支援するありかた。愛知のコメ農家の2人は…
(鍋八農産・八木代表)
「価格をコントロールしたいなら国が買うしかない。どこまで価格に国が介入できるのかな」
(NAO RICE・近藤さん)
「守られるだけの農業界は発展がない。民間に任せる部分は思い切って任せた方が良い」
農水大臣の回答は…
改めて、大臣は…
(鈴木憲和農水大臣 12月23日)
「たくさん作って米価がどんと下がった場合、所得補償すればいいではないかということは、私としてはその立場をとりえない」
政府による、農家への直接補償はしないと明言。
(鈴木農水大臣)
Q.大臣は「価格は市場で」と言うが、高騰しているコメ価格を下げる必要性はないと考えているのか?
「生産者の再生産や再投資が可能であり、消費者も安心して購入できる価格であることが私自身も必要だと考えている」
「棚からコメがない状況を招いたのは、私たちの需要見通しが全く間違っていたことが原因。その結果として値段が上がってしまった。もう二度とこのようなことがないように、対応させていただきたい」
コメ高騰が続いた2025年。農業の担い手が今後凄まじいスピードで減っていく見通しの中、単にコメが高い安いでは済まなくなる時代が、すぐそこに迫っています。

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