節約しているつもりなのに、なぜかお金が貯まらない…こうしたとき、お金を使わずに1日を過ごす「0円デー」をつくるのがおすすめだと、『低コスト生活 がんばって働いている訳じゃないのに、なぜか余裕ある人がやっていること。』(朝日新聞出版)の著者で生活費月7万円を実践する人気YouTuberかぜのたみ氏はいいます。

今回は「0円デー」をはじめ、お金を使わずに暮らすコツやその効果についてみていきましょう。

気分転換が必要だな→「買い物に行こう!」はキケンな思考回路

「ちょっと気分転換が必要だな」と思ったときにまず何をすることが多いでしょうか。まずググる、それより先に家を出る、まず計画や予算確保をするなど、いろんな方がいらっしゃることでしょう。

この「~が必要だな」と思った次のステップに、すぐ「お金」が登場する場合は、月々のやりくりが大変になる……というのが、私の学びと気づきです。

例えば、必要だなと思ったときに、すぐ買いに走る人と、手元にあるもので何とか工夫して使う人であったら、お金の貯まり方も生活力も、全てに差が出てきそうなのは簡単にイメージができます。でも本当に、そうなのです。

「ちょっと気分転換が必要だな」と思ったら、まず手元にあることでやってみる習慣をつけると、すでにそこから低コストライフの入り口に立っています。

というのも、「お金がないとできない」と思っていると、お金を使うため支出が増え、「いますぐできることからやる」だと、あまりお金を使わなくてもよくなるからです。

毎日コツコツ、“お金を使う前に「頭」を使う”習慣を

なぜか浪費が減らないときは、「〇〇が欲しい」という欲求が強いのではなく、むしろ手元のお金にすぐに頼ってしまって、考えるのを怠けているというのが実態に近いのです。お金は便利な半面、自分でちょっと考えたり、工夫して解決できることも、「お金がやってくれるし」と怠けさせる作用があります。

「欲しいから買う」「必要だから買う」は実のところ、「怠慢や気分転換としての買い物」である場合がかなり多いと自覚をして過ごしてみると、お金を使わず、自分の持てる力を総動員して過ごすクセがつき、低コストライフを送るための基礎体力が培われていくと思います。

「お金を使わず過ごす」というのは、本当に筋トレみたいなもので、時々思い出したときにやるのでは不十分で、毎日少しずつ続ける方が着実にいい習慣が身につくようです。

山奥などに暮らさない限り、いまの時代を生きる大半の人は、少しのお金を出せば楽しみを得られ、不便も解消できる、かなりお金を使いやすい状況に置かれています。

「すぐお金を使う」方が、どう考えても実行しやすいのです。

だからといって、いちいち節約を意識しながら過ごすのは大変なので、これからご紹介するようなお金を使わない工夫を日々に点在させておくと、ゆとりを持って過ごすことができます。

「0円デー」をつくれば、“普通の日”に隠れたムダ遣いを見直せる

0円デーとは文字通り、お金を使わずに1日を過ごすことです。

普段普通に過ごしていると、無意識にお金を使っていることが多い……ということを、私はこの「0円デー」を実行してみてわかりました。普通に過ごしていると、お金を使うのも普通なことのようですが、でもこの「普通」に流されていると、支出が増えて手元のお金がみるみる減るのです。

0円デーで「今日1日くらいはお金を使わず過ごすぞ」と決めることで、無駄遣いが減ったり、無駄な行動をせずに済み、ちょうどよく過ごせます。

かぜたみラジオのリスナーの皆様からも、「0円デーの日の方がやろうと思って先延ばしにしていたことができました」「0円で1日が大充実しました!」というお声がよく届きます。

私も同じような実感があるので、お金を使うことでむしろ何かを失ってるんじゃないか……と思うこともあります。

0円デーを試す際のコツは、「支出メモ」で日々の支出額を軽く記録しておくことです。「今月は3回くらい0円で過ごした気がする」などのニュアンスで過ごすと自分に甘くなりすぎるので要注意です(実際は1回だった……などはあるあるです)。

「支出メモ」があると、月末に支出を振り返るときにも「今月は0円デーが多かったけど、そのくらいがゆっくり過ごせてよかったかも」のように行動と共に把握がしやすくなり、お金をあまり使わなくても、日々を充実して過ごせるようになってきました。

あとは、本当にお金を使いたいとき、使うべきときが、よりはっきりわかるようになりました。楽しんでお金を使えるようになり、「お金を使うことがダメ」というよりも、漠然とお金を使うのがダメだった……ということもよくわかりました。

0円でできる楽しみ方を思いついたら、「0円ネタ帳」にストック

今日は何しようかな……と思ったときに手元にあると便利なのが、0円でできる楽しみ方を集めてストックしておく「0円ネタ帳」です。

子供のときは外に遊びに行けば良かったはずが、大人になるとすぐお金を使おうとするので、あらかじめ「ネタ帳」を脳内にだけでも持っておくと浪費が減ります。

お金を使わず過ごすよう心がけるようになってから、私もずいぶんと「ネタ帳」の内容が増えました。私の手持ちネタの中でも、とくにすぐできそうなものをご紹介します。

□スマホを持たず散歩

□お金を持たずお店めぐり

□チラシや封筒でゴミ入れ作り

□紙ゴミやプラごみで収納アイテム作り

□Googleマップで近所の行きたいところ探し

□服や靴のメンテナンス

□手持ちの服で新しいコーデ組み

□デザイン制作サイトCanva(https://www.canva.com)でスマホやパソコンの壁紙作成

こうして文字で見ると、かなり地味に見えますが、いざやってみると「そうそう、こういうのが必要だった」ということがわかるかもしれません。

普段はスルーされがちですが、本当はこうした「目立たないこと」こそが、自分の生活をつくってくれているんだということを、私もよくよく実感している次第です。

皆様もぜひ、「マイ0円ネタ」を収集してみてください。

かぜのたみYouTuber