鴨川グランドホテルは10日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。国内投資ファンドの日本産業推進機構(東京都港区)の傘下企業がTOB(株式公開買い付け)を行い、議決権ベースで全株取得を目指す。
TOB主体は日本産業推進機構が設立したNSSK-V(東京都港区)。TOBは2回に分けて行われ、第1回は鈴木社長の親族らの保有株式を対象とし、1株の買付価格はTOB公表前日の終値265円から54.72%を割り引いた120円。金融機関や一般株主を対象とする第2回TOBでの買付価格は290円で、9.43%のプレミアムを加えた。第1回と第2回を合わせた買付代金は17億129万円(普通株式)。
第1回の買付期間は12月13日~2022年1月14日。決済の開始日は1月20日。公開買付代理人はSMBC日興証券。第2回の買付期間は1月24日~2月21日。
TOB成立後、鈴木社長らは鴨川グランドホテルに2億円を出資する予定。
鴨川グランドホテルは1952年に吉田屋旅館として創業。1965年に千葉県鴨川市にホテルを開業した。1990年に店頭市場(現ジャスダック)に株式を上場。鴨川グランドホテルのほか、ホテル西長門リゾート(山口県下関市)を運営する。