ジャパンフーズは10日、丸紅傘下の投資会社であるアイ・シグマ・キャピタル(東京都千代田区)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。アイ・シグマは筆頭株主である伊藤忠商事の所有分を除く63%余りの株式をTOBで取得する。
TOB主体はアイ・シグマ・キャピタルが設立した買収目的会社のJAFホールディングス(東京都千代田区)。ジャパンフーズ株の買付価格は1株につき1994円で、TOB公表前日の終値1399円に42.53%のプレミアムを加えた。
ジャパンフーズはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証スタンダード市場への上場は廃止となる見通し。
買付予定数は306万7178株。下限は所有割合30.27%にあたる145万9800株。買付期間は5月13日~6月21日の30営業日。決済の開始日は6月27日。公開買付代理人はSMBC日興証券。
ジャパンフーズの筆頭株主である伊藤忠は所有する36.39%の株式(間接所有を含む)についてTOBに応募しない。
ジャパンフーズはペプシコーラの国内ボトラー(瓶詰め業者)だった日本飲料の製造部門を前身に、伊藤忠の子会社として1976年に設立。2000年に株式を店頭登録し、2003年に東証2部に上場。2005年に東証1部に昇格した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。千葉県長柄町に本社工場を持ち、清涼飲料、酒類飲料など各種飲料の製造受託を幅広く手がけている。