医薬品製造機械大手のフロイント産業は、人口減少による労働力不足が深刻化するなか、高品質で安定的な生産体制を維持するには、自動化・省人化に向けた研究開発投資が必要と判断。また、海外市場の開拓に向けた継続的な投資や、デジタル技術の活用による製品開発・技術力の強化といった課題も抱えており、株式を非公開化し、短期的な業績にとらわれない経営体制の構築を目指す。
フロイント産業の伏島巖社長が設立した友(東京都新宿区)がMBO(経営陣による買収)を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施する。伏島社長は非公開化後も継続して経営にあたる。
買付価格は1株につき1085円。TOB公表前営業日の終値761円に42.58%のプレミアムを加えた。買付予定数は1307万4200株で、下限は所有割合44.30%にあたる749万9301株。買付代金は最大141億8500万円。
買付期間は2025年7月15日~8月27日の30営業日。決済の開始日は9月3日。公開買付代理人は大和証券。フロイント産業はTOBに賛同している。
フロイント産業は、錠剤などの表面にフィルムを均一にコーティングする自動フィルムコーティング装置の開発を目的に1964年に設立。1996年に株式を店頭登録、2004年にジャスダック市場に上場(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。