ホームセンター大手のジョイフル本田<3191>とアークランズ<9842>が、2027年3月に経営統合する。
消費者の価値観が変化し、競争が激しくなる中、連携することで、持続的な発展につなげるのが狙いだ。
さらに両社は今回の経営統合後も、さらなるM&Aを模索する考えを持つ。
ホームセンター業界では、首位のカインズ(埼玉県本庄市)をはじめ、大手のDCMホールディングス<3050>やコーナン商事<7516>もM&Aに前向きだ。
今後再編を通じて上位企業への集約が進み、ジョイフル本田とアークランズのような大手同士の経営統合が広がれば、業界地図が大きく変わる可能性がある。
経営統合はゴールではない
ジョイフル本田とアークランズは、両者の顧客の価値観が多様化し、必要な商品を必要な時により便利に入手できる利便性に加えて、専門性の高い商品やサービスを求めるようになってきたと分析する。
さらにホームセンター業界は、異業種からの参入やEC(電子商取引)市場の拡大で、競争環境が激しくなっているとする。
経営統合で、共同開発による商品力の強化や、デジタル技術の活用による最適な商品やサービスの提案、専門店の店舗開発などの知見の共有、ITシステムや物流ネットワークの最適化などが可能になる。
こうした取り組みによって、両社が課題として掲げる、必要な時に、専門性の高い商品やサービスを提供する体制の構築につなげる。
さらに両社は、専門性の高い店舗やサービスを持つ地域一番店が集うことで、日本一のホームセンターを目指す「専門店集合型ホームセンター構想」を掲げる。
「今回の経営統合はゴールではない」とし、同構想に賛同するホームセンター各社との連携を広げていく方針だ。
コーナン商事、アレンザを持分法適用関連会社に
M&Aの動きは他のホームセンターでもみられる。
カインズは2025年12月に、建築、建設、製造業向けの通販サイト「トラノテ」などを運営する大都(大阪市)を子会社化した。
大都は、工具や消耗品などを400万点以上取り扱う建設業者向け通販サイトと、工具や塗料などDIY(日曜大工)用品の通販サイトを運営する。
大都をグループ化することで、リアルとデジタルを融合させ、専門性の高い市場での事業拡大を進める。
DCMホールディングスは、2026年4月14日に、2029年2月期を最終年とする3年間の中期経営計画を策定し、この中で積極的にM&Aを推進する方針を示した。
対象としてホームセンター他社との多様な手法による提携をはじめ、異業種との連携強化などを挙げる。
これらに対する投資を、店舗改装や商品開発などの既存投資と分け、未来投資とし、自己株式の取得と合わせて3年間で900億円を投じる計画だ。
同社は直近の3年間に、ホームセンターのケーヨーのほか、ホームセンターのエンチョーと、リフォーム施工のホームテックの3社を傘下に収めた。
これら3社の売上高の合計は1325億円に達しており、M&Aによる売上高拡大戦略が順調に進んだ。
新中期経営計画でも、この方針に大きな変更はなく、ホームセンターなどの買収が見込まれる。
コーナン商事は、2026年4月6日に、食品スーパー大手のバローホールディングス<9956>傘下でホームセンターを運営するアレンザホールディングス<3546>に対するTOB(株式公開買い付け)を通じて、議決権所有割合38.79%の株式を取得し、持分法適用関連会社とした。
経営権を握るM&Aではないが、最終的に株式の保有割合を49.45%まで高め、これによってM&Aに近い効果を見込む。
今後、コーナン商事のPB(プライベートブランド)商品のアレンザホールディングスへの供給や、物流施設の共同利用、配送管理ノウハウの共有、店舗オペレーション改善に関する共同研究などを進める計画だ。
コーナン商事の2026年2月期の売上高は5197億7900万円で、アレンザホールディングスの2026年2月期の売上高は1506億100万円だった。
両社を合わせた売上高は、カインズ(2025年2月期の売上高5738億円)やDCMホールディングス(2026年2月期の売上高5423億1700万円)を上回る業界最大規模となる。
また、同社は2025年4月に公表した、2028年2月期を最終年度とする3年間の中期経営計画で、新たな事業の柱の獲得に向けてM&Aを検討する方針を示している。
アレンザホールディングスとの連携に加え、新たなM&Aの可能性もありそうだ。
ホームセンター、店舗数増でも販売額は減少
経済産業省の「商業動態統計調査」によると、ホームセンターの販売額は、コロナ禍の巣ごもり需要に支えられ2020年に前年より6.7%多い3兆4963億円となった。
その後は減少に転じ3兆3000億円台で推移し、2025年は3兆3917億円と、前年より0.2%、2020年より3.0%のマイナスとなった。
一方、店舗数は2020年に4420店舗だったのが増え続け、2025年は4563店舗と、2020年より143店舗、3.2%増加した。
この統計からは、一店舗当たりの売上規模が縮小し、経営環境が厳しくなっている状況が分かる。
ジョイフル本田とアークランズの経営統合をはじめ、各社のM&A戦略の背景には、こうした業界の状況がある。
ジョイフル本田の2025年6月期の売上高は1289億8000万円で、ホームセンター業界8位に位置する。
一方、アークランズの2026年2月期の売上高は3411億4100万円で、同5位に位置する。
統合後は現在の売上高ベースで、カインズ、DCMホールディングス、コーナン商事に続く第4位となる。
ジョイフル本田とアークランズによる統合会社の取り組みの進展や、コーナン商事とアレンザホールディングスの連携の進行状況、大手各社のM&A戦略を踏まえると、ホームセンター業界では再編の動きが今後強まる公算が大きい。
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文:M&A Online記者 松本亮一
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