来場者と共に他者との感覚の違いを共有する『感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展 プレイベント』5月19日から
光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年  協力:株式会社高雄木材工業所 制作協力:アトリエみつしま 撮影:片山達貴(「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展 2023年 アトリエみつしまSawa-Tadori 展示風景)

見る人の記憶や感覚に働きかける作品を制作する今村遼佑。自身の身体感覚を投影し、鑑賞者も体験できる作品をつくる全盲の美術作家・光島貴之。

ともに京都を拠点とするふたりが、2025年2月の展覧会に向けてワークショップと展示を行う『感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展 プレイベント』が5月19日(日)~26日(日)、東京都渋谷公園通りギャラリーで開催される。

生活の中の些細な出来事から着想し、インスタレーション、映像、絵画、テキストなどを制作する今村。一方、10歳の頃に失明し、鍼灸を生業とする光島は、テープやカッティングシートを用いた「さわる絵画」「触覚コラージュ」などを制作している。ふたりは2018年、きょうと障害者文化芸術推進機構が運営するart space co-jin(京都府)が携わるプロジェクト「アートと障害のアーカイブ・京都」で出会った。2023年には京都で展覧会『今村遼佑×光島貴之<感覚の果て>』を開催。今回の展示では、その出展作品も一部展示される。

来場者と共に他者との感覚の違いを共有する『感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展 プレイベント』5月19日から

光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年 協力:株式会社高雄木材工業所 制作協力:アトリエみつしま 撮影:片山達貴(「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展 2023年 アトリエみつしまSawa-Tadori 展示風景)

東京都渋谷公園通りギャラリーでは、今回のイベントを皮切りに、ゲストを迎えてリサーチプロジェクトを実施し、その記録や成果を共有する展示を行う。5月19(日)・26日(日)にはゲストにアートユニット「L PACK.」を迎え、触り心地の異なるさまざまな素材がコラージュされた《触覚のテーブル》を囲んでワークショップを行う。さわり心地をヒントに一人ひとりが感じたことを伝え合うといった内容だ。参加方法は各回定員12名、各回当日11時から整理券配布の先着順となるが、詳しくは東京都渋谷公園通りギャラリーの公式ホームページを参照してほしい。

来場者と共に他者との感覚の違いを共有する『感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展 プレイベント』5月19日から

今村遼佑《プリペアド・トイピアノ》2023年 撮影:片山達貴(「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展 2023年 アトリエみつしまSawa-Tadori 展示風景)

また、関連イベントとして5月20日(月)には、全盲の美術鑑賞者・写真家の白鳥建二を迎え、会話を楽しみながらグループで展示作品を鑑賞する観賞会「みると話(わ)」を行う(定員に達したため申し込みは終了)。

さらに本編となる来年の展覧会では、今回のリサーチを踏まえて新たに制作した作品を発表することになる。

時間をかけて丁寧につくられる展覧会、その過程からぜひ一緒に見て体験してほしい。



<開催概要>
『今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト 〈感覚の点P〉展 プレイベント』



会期:2024年5月19日(日)~2024年5月26日(日)
会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 交流スペース、展示室 1・2
時間:11:00~19:00
休館日:5月20日(月)
公式サイト:
https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2024/20240519-266.html