銀杏BOYZ×羊文学『じゃぽん』で初共演!豊洲PITに 渦巻くエネルギーと感動 …「銀河鉄道の夜」で実現した奇跡のコラボも
『Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY 銀杏BOYZ×羊文学”じゃぽんVol.1”』2025年5月9日 東京・豊洲PIT Photo:尾形隆夫

Text:兵庫慎司 Photo:尾形隆夫

2025年5月9日東京・豊洲PITにて、『Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY 銀杏BOYZ×羊文学”じゃぽんVol.1”』が行われた。豊洲PITのオープン10周年を記念して、開催されているシリーズ・イベントの2本目で(1本目は1月14日のフラワーカンパニーズ×スキマスイッチ)、銀杏BOYZと羊文学が対バンするのはこれが初めてである。



銀杏BOYZ×羊文学『じゃぽん』で初共演!豊洲PITに 渦巻くエネルギーと感動 …「銀河鉄道の夜」で実現した奇跡のコラボも

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イベントタイトルの『じゃぽん』は、「時代の流れに左右されることのない音楽性や求心力を兼ね備え、今後も音楽シーンの中核を担い続け、海外でも通用する日本の音楽・アーティスト」という意味を込めて付けられたとのこと。
銀杏BOYZは3月から4月にかけて、羊文学は4月に、初のアメリカ西海岸ツアーを終えて間もないタイミングで、この日に臨むことになった。世代や普段活動しているフィールドは異なるし、客層も大きく違うであろう2バンドの共演にもかかわらず、オーディエンスは開演時から終演時まで超満員のままで、両者のパフォーマンスに熱いリアクションを返し続けた。



羊文学

先にステージに上がったのは、羊文学。ギターのノイズで豊洲PITを満たしてから、それを切り裂くような塩塚モエカのリフで始まった「Addiction」と、それまで逆光で3人の姿がシルエットでしか見えなかった照明がちょっと明るくなり、フロアのあちこちで腕が上がった「永遠のブルー」の2曲でスタートする。



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「豊洲PIT、10周年おめでとう。新しい曲を演奏します」
という簡潔な挨拶を経てプレイされたのは、2025年1月20日リリースの「声」。2025年1月クールの月9ドラマの主題歌として書き下ろされた曲でありつつ、現在の自身の内面をそのままメロディに乗せたようにも響く塩塚モエカの歌声に、河西ゆりかのコーラスが寄り添っていく。



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次も塩塚モエカ&河西ゆりかのハモリが美しく響いた「tears」、激重激歪のインストにリアレンジした「予感」、という、この日もっともドープな2曲を経てから一転、「Burning」と「光るとき」で、PITの空気が変わる。特に「光るとき」がそうで、メロディとリズムによってフロアが開放感で満ちていくのが、目に見えるような感覚に陥った。
サポート・ドラムのユナを紹介したり、このイベントを企画したぴあにお礼を伝えたり、「まさか対バンする日が来るとは思ってなかったよね」「大丈夫かなと思ったけど、いい人だった」「フジロックで観たよね」「観た観た」「かっこよくてどうしようかと思った」などと言い合ったりしたMCを経て、最後のブロックへ。
「OOPARTS」では、塩塚モエカも河西ゆりかも目に見えてアクションが激しくなり、「more than words」は、イントロが始まった瞬間、フロアから怒号のような歓声が上がる。



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「次で最後、私たちの大切な曲をやって終わります、ありがとう」
と、歌われたのは「祈り」だった。アウトロで河西ゆりか、背中から床に転がる。最後は塩塚モエカ&河西ゆりかが、ステージ両端からダッシュして中央でジャンプ、曲を締めた。



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銀杏BOYZ

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銀杏BOYZは、メンバー4人が配置につき、それぞれノイズを発する中に、ギターは持たず、タンバリンを手にした峯田和伸が登場し、「アーメン・ザーメン・メリーチェイン」を歌い始める、というオープニング。
2曲目では峯田、赤のギブソン・ファイヤーバードを抱え、バンドと共にひとしきり爆音を放ってから、「銀杏BOYZ、2025年、5月9日、豊洲PIT、銀杏BOYZ、歌います、NO FUTURE NO CRY!」と、曲に突入。
途中のブレイクでフロアに飛び込む、後半はボーカルが「歌」というより「叫び」になる、エンディングでは頭をマイクでがんがん叩く、続く「大人全滅」では歌いながら再びフロアへ飛ぶ──と、峯田ならではのリアクションが、この2曲で発動する。



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曲を終えると、ドラムのライザーの隅に座って「お久しぶりです、銀杏BOYZです」と挨拶。羊文学のレコードをいっぱい持っている隠れファンであること、会ったのもライブを観たのも今日が初めてであること、彼女たちもアメリカ・ツアーしてたんだよね、銀杏もアメリカ・ツアーが終わって以降で、初めての日本でのライブが今日です──。
などと話してから、「早速僕は、3曲目で前歯をぶつけて、血の味しかしない。イベント主催のぴあに損害賠償を」と愚痴り始める。「ケガしたくてライブやってるわけじゃないんだけど……」と、20年前と寸分違わぬぼやきもあり。
6月に国内ツアーを行うことを告げた峯田、アコースティック・ギターを弾きながら、「夜王子と月の姫」を歌い始め、それが「漂流教室」へとつながる。



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「ナイトライダー」の前半では、ベースの藤原寛はマラカスを振る。ドラムの岡山健二はタンバリンを鳴らしつつ、途中でリードボーカルも担う。 次に峯田が「人間」を歌い出すと同時に、フロアから吠えるような大合唱が追随し、それを雪崩のようなバンド・サウンドが包み、負けじと峯田がさらに声を張り上げていく。
続く「夢で逢えたら」では、峯田が1コーラス目の途中で歌うのをやめ、マイクスタンドをフロアの方に向け、いなくなった。30秒経っても1分経ってもそのままで、これはしばらく戻らないんだな、と判断したオーディエンスの歌声がどんどん大きくなり、曲の後半で峯田が走って戻ってくるまで、そのままの状態が続いた。



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その「夢で逢えたら」を上回る、この日最大のすさまじいシンガロングがフロアから起こった「BABY BABY」を歌い終えて、峯田、短くMC。2025年、世界は大変な状況、でも音楽を鳴らせる場所がある限り、銀杏BOYZはどこまでも行きますので、観に来てね──。
という言葉に続き、サビの歌詞を口にしてから曲に入ったのは「ぽあだむ」。「ドニ・ラヴァンみたいにPOPになれんだ」の部分を、今日も峯田は「銀杏BOYZみたいにPOPになれんだ」と歌った。



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「やるなら今しかねえべ!」と「銀杏BOYZ! パパンパパンパン(手拍子)」、新旧の「銀杏BOYZを呼ぶコール」が入り混じっ後に、ステージに戻った峯田が話し始める。
アメリカ・ツアーの最終日、4月5日ロサンゼルスのステージで、テンションが上がりすぎて、何度もリペアをしながら愛用していた赤いリッケンバッカーを、修理が不可能なくらい壊してしまった。その日はカート・コバーンの命日だった。今日は新しく買ったファイヤーバードのお披露目のステージ、だそうだ。



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そして「せっかくなので、今日は一緒にやります。23年ぶりにこの曲を」と、塩塚モエカを呼び込み、「銀河鉄道の夜」を演奏する。
2020年に、スマホゲームの主題歌として羊文学がカバーした曲である。自身はリードボーカルを取らず、アコースティック・ギターを弾きながら塩塚モエカの歌にコーラスを付ける峯田も、ハンドマイクで熱唱しつつ、間奏やアウトロで上半身を大きくうねらせる塩塚モエカも、とても新鮮な姿だった。なお、峯田の言う「23年ぶり」は、GOING STEADYバージョンで、ライブで演奏するのが23年ぶり、という意味だろう。



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お互いにバンド名をコールし、峯田が差し出した手をギュッと握った塩塚モエカが去った後、銀杏BOYZは最後に「少年少女」を演奏した。「歪むディストーションが鳴って 空はもう遠くなって 少年は少女に出逢う」という後半のラインが、このイベントにふさわしい、と感じたから、そうしたのかもしれない。



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羊文学は、春から夏にかけて各地のフェスに出演した後、9月~10月と、大阪で始まり韓国・中国・台湾・タイを回って東京・日本武道館2デイズで終わる、全9本のアジアツアーに出る。



銀杏BOYZは、先にも書いたように、6月に『昭和100年宇宙の旅』と銘打って、横浜・名古屋・大阪・東京のZeppを回る。
その後、7月29日(火)に仙台PITの『ToyosuPIT 10th ANNIVERSARY Special Live Extra dabadabada vol.3 in SENDAI~夏に似合う痣に愛を垂らして~supported by エンタメサイト ぴあ音楽』に出演。対バン相手は大森靖子。ぴあの企画でこの2組が共演するのは3度目で、東京以外では初となる。



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<公演情報>
『Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY 銀杏BOYZ×羊文学”じゃぽんVol.1”』
2025年5月9日 東京・豊洲PIT
出演:銀杏BOYZ / 羊文学
公式サイト: https://japon-pialive.com/



★銀杏BOYZ×羊文学 サイン入りTシャツ(Lサイズ)を3名様にプレゼント!



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【応募締め切り】
2025年5月27日(火) 23:59まで



【注意事項】
※当選者の方には5月29日(木) 以降、InstagramアカウントよりDMにてご連絡いたします。発送先等の情報を頂くために、問合せメールをご連絡します。ご自身のメールアドレスや住所などの個人情報をDMに記載しないようにご注意ください。
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※このキャンペーンにInstagram(META社)の関連はございません。



◼︎銀杏BOYZ
<ツアー情報>
『昭和100年宇宙の旅』

6月6日(金) 神奈川・KT Zepp Yokohama
開場 17:30 / 開演 18:30

6月11日(水) 愛知・Zepp Nagoya
開場 17:30 / 開演 18:30

6月18日(水) 大阪・Zepp Osaka Bayside
開場 17:30 / 開演 18:30

7月8日(火) 東京・Zepp DiverCity
開場 17:30 / 開演 18:30

【チケット情報】
1Fスタンディング:7,500円(税込/ドリンク代別)
2F指定席:7,500円(税込/ドリンク代別)
https://w.pia.jp/t/gingnangboyz-25/(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2558175&afid=P66)



銀杏BOYZ オフィシャルサイト
https://gingnangboyz.com



◼︎羊文学
<ツアー情報>
『Hitsujibungaku Asia Tour 2025 "いま、ここ (Right now, right here.)"』

9月15日(月・祝) 大阪・大阪城ホール
9月18日(木) ソウル
9月20日(土) 上海
9月21日(日) 北京
9月23日(火) 広州
9月26日(金) 台北
9月28日(日) バンコク
10月9日(木) 東京・日本武道館
10月10日(金) 東京・日本武道館

【チケット情報】
全席指定:8,500円(税込)
※アジア各都市の会場、チケットの情報などは後日発表予定

<リリース情報>
「未来地図2025」
配信中
配信リンク: https://www.sonymusic.co.jp/artist/hitsujibungaku/discography/KSXX02734B01A



羊文学 オフィシャルサイト
https://www.hitsujibungaku.info/



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