藤倉大の新作オペラ『The Great Waves』世界初演が決定

世界が注目する作曲家、藤倉大による新作オペラ『The Great Waves』の世界初演が決定した。



葛飾北斎の生涯に基づくこのオペラは、約20年にわたってコラボレーションを続ける作曲家、藤倉大と脚本家ハリー・ロスのタッグよる最新作。

藤倉のオペラ作品としては、『SOLARIS/ソラリス』(2015年)、『The Gold-Bug/黄金虫』(2018年)、『A Dream of Armageddon/アルマゲドンの夢』(2020年)に続く第4作目となる。



2026年2月のグラスゴーでの世界初演の後には、エディンバラでも公演が行われ、スコットランドで計4公演が上演される予定だという。



今回のプロダクションには、演出に、SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督で、演劇やオペラなど幅広い作品の演出を手掛ける宮城聰を起用。主役である葛飾北斎役には、歌手だけでなく俳優としても活躍するバリトン歌手、大山大輔。そのほか、現代オペラ界最前線かつ国際的な活躍をする歌手やクリエイターが多数参加する予定だというのも楽しみだ。



そうなると気になるのが、日本初演のタイミング。まずは世界初演の成功を祈りつつ、来たるべき日本初演を心待ちしたい。



世界初演スケジュール
<2026年>
2月12日(木) 19:15開演 シアター・ロイヤル・グラスゴー
2月14日(土) 19:15開演 シアター・ロイヤル・グラスゴー
2月19日(木) 19:15開演 フェスティバル・シアター, エディンバラ
2月21日(土) 19:15開演 フェスティバル・シアター, エディンバラ



https://www.kajimotomusic.com/concerts/the-great-wave/
https://www.scottishopera.org.uk/shows/the-great-wave/



藤倉大(作曲)



藤倉大の新作オペラ『The Great Waves』世界初演が決定

大阪生まれ。15歳で単身渡英しJ.ベンジャミンらに師事。1998年セロツキ国際作曲コンクールに当時最年少で優勝。これまでにロイヤル・フィルハーモニック作曲賞、国際ウィーン作曲賞、パウル・ヒンデミット賞、第57回/第63回/第67回/第70回尾高賞、第19回芥川作曲賞、中島健蔵音楽賞、エクソンモービル賞、2017年ヴェネツィア・ビエンナーレ音楽部門銀獅子、2019年文化庁芸術選奨文部科学大臣賞等を受賞。オペラの国際評価も高く、2015年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》を世界初演。

20年には自身3作目のオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演した。17年から東京芸術劇場で開催の「ボンクリ・フェス」アーティスティック・ディレクターを務める。近年の活動は多岐に渡り、リモート演奏のための作品発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルや自身主宰のMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版。

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