
【記者コラム・森川和也の追走一杯】
A級準決3Rは不振にあえぐ阿部架惟都(26)=宮城・115期・A1=が、先行した一ノ瀬匠の番手を取り切って2着。今までにない戦法で優出切符をつかんだ。
ちょうど1年前に左鎖骨を粉砕骨折。前期S級戦は全く自分のレースができなかった。降級初戦の今回も「決勝に上がれるのかな」と不安でいっぱいだったが、意外な走りで浮上のきっかけをつかむかもしれない?
「番手に飛び付くなんてやったことがないですよ」。一ノ瀬匠に叩かれてしまい、とっさの判断で後位狙いに出た。「落車はしたくないし、悩んだけど覚悟を決めて」。脚力が落ちているとはいえ自力型。前々に踏んで、地元の魚屋周成を余裕で飛ばして2番手をゲットした。
「まだ脚は戻っていないけど、その中でいろいろな武器を増やせていくのはいいかも。前々期のA級では一度も決勝に乗れてなかったし、きっかけにしたいですね」。レース後はラインを組んだ加藤圭一から様々な助言を得て、「勉強になりますね」と何度もうなずいていた。▼6R決勝は、チャレンジ戦から上がったばかりの小田恭介にマーク。「好きなように走ってもらっていい」と能力を出し切れるように援護し、最後はおいしいところをいただくか。
▼5R(川嶋百香)予選のポイント合計は8番手。惜しくも優出を逃したが「(途中欠場した)前回に比べると調子はいいですね」とにっこり。「流れを見て」最後に外を伸びれば、7-126-126、2-7=16。
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初めての番手飛び付きで優出に成功した阿部架惟都