60歳を過ぎたらおしゃれはもう終わりなの? ベテランスタイリスト・地曳いく子と漫画家・槇村さとるが、還暦からおしゃれを楽しむための着こなしや着たいブランド、着痩せテクなどについて思い切りぶっちゃけトークを披露。『ババア最高!+60歳からのHAPPYおしゃれ』(集英社)より、洋服をアップデートする際のマインドついて、一部抜粋・再構成してお届けする。
似たような服ばっかり買っちゃう。それ、大正解です!
友人などの間でよく聞くぼやきに「何だか似たような服ばっかりになっちゃって」というのがあります。心当たりありませんか? 実はこれって大正解です。
BBA世代は、おしゃれな人ほど似たような服ばかりになります! ここで大切なのは、似たような服を「買う」ことです! 同じ服をいつまでも着るのではなく、長いおしゃれ歴のなかで見つけた、自分が素敵に見える、自分の定番服を、きちんとアップデートすることが重要なのです。
この春のこと。ちょっと肌寒い日に、今どきのトップス一枚では風邪を引きそうだったので、出がけに昔買ったプラダのシンプルなレザーコートをはおりました。
シンプルな定番服でも、フォーエバーではないということです。進歩がないようで、同じような形でも丈が長くなったり、裾がイレギュラーになったりします。ですから、似たような服を買っても、それは「今」の服を買っているということ。
というわけで、「似たような服」を「買って」いるそこのあなた、自分のスタイルを持っているし、知らないうちにアップデートできています! 安心して買ってくださいね。
「違和感センサー」を使って服をアップデートする
ユニクロ+Jのようにファッション愛のある服は、今どきの気分を取り込んでアップデートされている──これは着る側も同じです。ファッション愛のある人、つまりおしゃれな人とは、時代にフィットしてアップデートできている人です。
ファッション愛のある服を着れば、自然にアップデートできて、おしゃれになれるのです。では、服がアップデートされているかどうかを見極めるにはどうしたらよいのか。
答えは「違和感のある服を選ぶ」です。違和感があるということは、今まで体験していないからなので、違和感イコール「新しさ」ということ。
たとえばデニム。最近のデニムは不思議な形が多くて、最初は違和感があります。
でもそれがすごくカッコいい。「ナゴンスタンス(någonstans)」の脚の外側に丸く張り出したデニムは、素敵なだけでなく、O脚を隠してくれる体型カバーアイテムでもあります。
Tシャツも同じです。
もはや体にぴったりの服は、石器時代の服。体型がついていけない私たち世代にとっては、今流行っていなくて本当にラッキーです。
人まねで大失敗しちゃうアイテムは?
人が着て素敵に見える服はその人にぴったり合っているからで、あなたに似合うとはかぎらないことは、過去に上梓した作品でも繰り返してきたのでもうおわかりですよね。
さてここで問題です。バッグや靴はどうでしょうか?
実はバッグや靴も同じです。特に高価なものは個性が強いので、自分の周波数と合わせるのは至難のワザです。若い頃は体力と気力で何とかなることもありますが、六十歳をすぎたら、シンクロできる可能性はグッと下がります。
私にも経験があります。
雑誌でもウェブマガジンでも、モデルやスタイリストが今シーズン買ったものとか、ヘビロテアイテムとかの記事を見かけますが、あくまで参考にする程度でいいと思います。
BBA世代は人まねしてはダメなお年頃。周りにおしゃれな人がいても、まねして同じものを買うのではなく、花や美術品などきれいなものを見るのと同じように、その人のおしゃれを見て気持ちを上げるくらいにとどめておきましょう。
ババア最高!+60歳からのHAPPYおしゃれ
地曳いく子、槇村さとる
2023年9月20日
550円(税込)
文庫判/192ページ
978-4-08-744568-8
還暦からのおしゃれバイブル!
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