
7年前に行方不明になった茨城県在住の宮本果歩さん(当時21歳)を自宅で殺害したとして埼玉県警に殺人容疑で逮捕されたさいたま市大宮区の無職・斎藤純容疑者(31)が「ロープを使って首を絞めて女性を殺した」と供述を始めた。県警は既に家宅捜索でロープを押収しており裏付けを急いでいる。
祖父が美味しいと評判の中華料理屋を経営していて
斎藤容疑者の父親と古くからの知人という男性は、こう振り返った。
「容疑者本人のことは直接は知らないが、父親のことは高校時代から知っている。もともと容疑者のおじいちゃんがこの辺じゃ美味しいと評判の中華料理屋を経営していて、父親のほうも20年ほど前からその隣で飲食店を始めたんだ。美人の奥さんと2人で店を切り盛りしていて、昔は美男美女の夫婦って感じだった。
父親も店先で会えば気軽に声をかけあうような気持ちのいい男でね。子供は今回事件を起こした次男と、(もうひとり)長男がいたんだけど、この長男が19歳の時にバイクの事故で亡くなったんだ。寿司屋のデリバリーのバイトをしていて、その最中の事故だったと聞いている。当時、父親の飲食店の軒先に息子が亡くなったことと、しばらく休業するという張り紙が出されていた。当時おじいちゃんに香典を渡しに行ったから覚えているよ」
そして10年ほど前になると、母親が新興宗教にハマっているという噂が立ち始めたという。知人がこう続ける。
「過激な勧誘で知られた団体だったね。
あと、父親の弟が1年ほど前に亡くなってね。爺さんと婆さんも数ヶ月前に町中華を畳んじまったんだ。父親の弟は近くに住んでいて、そこに婆さんが毎日ご飯を運んで行っていたんだけど、その時に部屋で亡くなっていたのを目撃して婆さんもおかしくなっちゃった……。本当に色んな不幸が重なって、今度は息子がこんな事件を起こしてしまって、両親がどういう心境なのか想像しても計り知れないよ……」
「純ちゃんが両親の店に寄るところは見たことがないね」
斎藤容疑者は子供時代からつい最近まで、毎日のように祖父母が営む町中華に遊びにきていたという。近くの飲食店の店主は取材にこう証言した。
「純ちゃんはイケメンでいい子だった。小さい頃から殺人願望があったようにはとても見えなかった。純ちゃんは10年くらい前から半年ぐらい前まで、祖父母の店に毎日のように歩いてきてたよ。
斎藤容疑者は食後には外でタバコを一服するのが習慣だったという。
「事故で亡くなったお兄さんとも仲がよくて、兄弟でよく祖父母のお店にラーメンを食べに来てた。ただ、純ちゃんが両親の店に寄るところは見たことがないね。まあ毎日のようにいたから仕事はしてないんだろうなと思って見ていたけど、いい子の印象が強かったからニュースを見て驚いたよ。頭蓋骨の方はもちろん、スマホを盗んで逮捕された件も。おばあちゃんから『お小遣いをあげた』なんて話もよく聞いていたから。
でも、見た目が変わりすぎててびっくりした。今までサッパリした短髪でスラックスにシャツを着て綺麗な靴を履いていたのに、あんな髪型になってたから」
殺人願望や頭蓋骨の収集。卒業アルバムで爽やかな笑顔を見せていた少年が変貌するまでに何があったのか。捜査の行方に注目が集まりそうだ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班