いまこそ知りたいダンプガイ、マイトガイ、ハンサム・タワーズ
マイトガイこと小林旭の<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006G90F/excite-book-22/250-2760087-9987427>「関東無宿」</a>(日活)
この秋、テレビ朝日で石原慎太郎原作の慎太郎・裕次郎兄弟を描いた「弟」がドラマ化される。

今年で生誕70年ということだが、死後17年にして根強い人気を保っている石原裕次郎はまさに戦後の大スター。
『太陽にほえろ』、『西部警察』などテレビの刑事役の裕次郎も素晴らしいが、彼の活躍は何と言っても昭和30年代、40年代の映画に尽きる。そう、“タフガイ”石原裕次郎である。

タフガイ=たくましい男であるが、今のイケメンより何となくインパクトが強いぞ、と感じるのは私だけだろうか。このタフガイの流れを汲んで、日活のスターには○○ガイが量産されたのである。小林旭は“マイトガイ”、高橋英樹は“ナイスガイ”、二谷英明は“ダンプガイ”……。

“タフガイ”、“ナイスガイ”はまんまだが、ダンプカーから来ている“ダンプガイ”ってのも凄い。
“マイトガイ”にいたっては当時を知らない人には? この“マイト”というのはダイナマイトから来ているのだ。

さて、その“マイトガイ”こと小林旭も今年50周年を迎え記念DVDの発売やコンサートなどイベントが目白押し。何だか日活往年のスターブーム再燃の兆しである。

日活映画は香港映画や韓国映画に大きな影響を及ぼしており、現在でも改めて見てみる価値は十分。ちなみに日活は石原裕次郎を筆頭に「ダイヤモンド・ライン」として小林旭、赤木圭一郎、和田浩治、その後宍戸錠など新人スターを売り出し、対抗する新東宝は昭和33年に完工した東京タワーにちなんで「ハンサム・タワーズ」として新人の売り出したがこちらの方はあまりパっとせずその後倒産。「ハンサム・タワーズ」の中には、な、何と、菅原文太がいたのでした。
(こや)