お菓子の「注意書き」がさらに細かくなってたわけ
お菓子を食べるとき、すみずみまで注意書きをながめてみてはいかがでしょう。
「卵、小麦、ピーナッツを含む製品と共同の設備で製造しています」
「本品製造ラインでは、卵を含む製品を生産しています」
最近、お菓子のパッケージに、こうした注意書きをやたら見かけるようになった。
アレルギー対策なのだろうが、たしか以前は、「本品は卵、小麦を含んでいます」的に、原材料そのものに関する説明だったはず。
いったいいつから「共同の設備で製造」レベルまで書くようになったのだろうか。

森永製菓に聞いてみると……。
「アレルギー物質の表示制度は、平成14年4月1日からで、卵、乳製品、小麦、そば、落花生の5品目が義務づけられているんですよ」とのこと。
他に、任意として、大豆、サバ、牛肉、鮭、鶏肉、豚肉などの19品目が決められており、最近、ここに新たに「バナナ」が追加され、20品目となったのだとか。
「これは、コンタミネーションといって、原材料として入れるのではなく、共同施設などで混入してしまう場合の『警告表示』なんです」
表現は冒頭の例の他に、各社で微妙に異なるようだが、「入っている場合があります」のような表示は禁止されているともいう。

それにしても、直接製品に入っているわけではなく、「共同の施設で製造」ぐらいで、どれだけの影響があるのだろうか。
そこまで怖いものなのだろうか。
「アレルギーをお持ちの方にとっては、ほんの数ミリグラム混入するだけでも、死に至る場合もあるので、万が一を考えて表示しなければいけないんですよ」
このように、メーカー側では様々な表示をしているわけだが、私のように、消費者のほうが意外と知らなかったりすることも……。

お菓子を食べるとき、カロリーだけチェックして、他は一切無視の人、けっこういませんか?
(田幸和歌子)