鮮魚売り場で大ヒットのあの曲が……
「た〜らこ〜、た〜らこぉ〜」……一度思い出すと頭の中を駆け巡ります
先日、実家近くのスーパーに足を踏み入れると、「た〜らこ〜、た〜らこぉ〜」とあの“たらこキユーピー”でおなじみの「キユーピーあえるパスタソース たらこ」のCM曲が聞こえてきた。
おおっキユーピーで何かキャンペーンでもあるのか? と思いさらに店内に足を進めると、曲はどうやらパスタコーナーではなく、鮮魚売り場から聞こえている様子。

やっぱり……タラコ売り場にカセットデッキが置かれガンガンに「キグルミ」の「たらこ・たらこ・たらこ」がかかっている。
キユーピーのパスタソースのCM曲なのに、これじゃまるで全魚連が魚食の普及を目的に作った「お魚天国」のタラコ版のようである。
一緒にいた母に「この曲知っている?」と聞いてみると、「えっタラコの曲でしょ」と母。キユーピーのパスタソースのCM曲であることを説明すると「へぇ、そうなの。でもタラコの曲でしょ。タラコタラコって言ってるし」と分かったのか分からないのかすっとぼけた答えが返ってきた。

もしかしたら「たらこ・たらこ・たらこ」の曲を母のようにタラコ販促用の曲だと勘違いしている人というのもいるかもしれない。鮮魚売り場でこの曲が流れていることをキユーピーは知っているのだろうか?
あまりに気になったのでさっそく、キユーピーの宣伝広告を担当している株式会社トウ・キユーピーにお話を伺ってみた。

「鮮魚売り場でこの曲を流されていても問題ありませんよ。実際、スーパーさんの鮮魚売り場でたらこキユーピーのCMをテレビデオで流しながら横に関連商品としてパスタソースを置かせていただいたりしていますし。えっ? タラコ売り場で曲だけですか? いやぁそれは知りませんでしたが……。こちらも全てのスーパーさんの状況を把握できていないのでなんともいえませんが。
でもCMを流すのでなく、曲だけであれば、既にCDとして販売されているものなので基本的には問題ありませんよ」とのこと。

でも、「あえるパスタソース」は“あえるだけ”と銘打っているように具材も足さずにそのまま使える商品。タラコはある意味、ライバルのような気がするのだが?

「『あえるパスタソース』はそのままお使いいただける一食完結型の商品なのでタラコを買う必要はありません。でも、タラコの関連商品として鮮魚売り場に置いていただければ、パスタ売り場以外に商品を陳列していただく場所が広がるという利点はあります。こちらとしては最終的に鮮魚のタラコもパスタソースも相乗効果でお互いに売れればいいなぁと思っているんです」とのこと。

ちなみに我が家の母のように「たらこ・たらこ・たらこ」をタラコの販促ソングと勘違いする人は今のところあまりいないようだ。それにしても宣伝の世界、奥が深いです。
(こや)
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