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私たちが知ってる「ガス臭」、ホントは何の臭い?

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おなじみの「ガス臭」は、人工的につけたもので、臭い成分そのものは人体に無害なのです。

先日、渋谷の女性専用スパで起こった痛ましい事故のニュースを見て、ちょっと気になることがあった。
「周辺にガスの臭いはありますか?」とキャスターが尋ね、現場記者が「臭いはありません」などと答えるやりとりが流れていたりしたのだが、そういえば、今回の事故の原因といわれる天然ガス「メタンガス」って、「無色無臭」のものだったっけ。

そして、日ごろ、私たちが「ガスの臭い」として認識している都市ガスなどの臭いは、人工的に付けたものと聞くが、これ、そもそも何の臭いなんだろうか。
メタンガスに限らず、天然ガスは一般的に無色無臭なのか。日常で、こうした事故が起こる可能性は他にもあるんだろうか。
東京ガス株式会社に聞いてみた。

「私どもは加工されたLNG(液化天然ガス)を海外から輸入していますので、天然ガス全体が無色無臭か、身近にもあるものかなどは言えないんですが……」
と前置きした上で、広報担当者は回答してくれた。
「もともとガスは無臭で、漏洩の際に検知するのが難しいということから、『ガス事業法』という法律で、すぐにわかるように臭いをつけることが定められています。この臭いは『ガスとすぐにわかる臭い』『人体に影響のないもの』というのが基準で付けられたものなんですよ」

では、この臭いはどうやって決まっているの?
「『他のものと識別できないといけない』ということで、何かに似せた臭いではなく、まさに『ガスっぽい臭い』としか言えませんね」
そもそもこの「ガスっぽい臭い」は、数社のメーカーでつくられている「付臭剤」というもので、都市ガスではそれぞれで購入しているため、全国各地で成分などが少し異なるのだそうだ。

では、この「付臭剤」は、何の成分からつくられているのか。
経済産業省関東経済産業局に聞いた。
「『ガス事業法』では、技術基準の中に、臭いを付けることが決められていますが、どんな成分かは法律では決まっていないんですよ。実際には、事業者ごとに違いますが、臭いのする化学物質を混同して悪臭物質として使用しているケースが多く、なかでもいちばん多いのは、『ターシャリーブチルメルカプタン』と『ジメチルサルファイド』という成分です」

ところで、臭いはいつから付けられているの?
「昭和39年10月1日までに『付臭装置』を各事業者で設置するようにという取り決めができてからですね。最初の頃は、ガスは石炭からつくっていたので、もともと臭いが少しは付いていたようですが、天然ガスや石油からつくるようになったことで、無臭になり、臭いを人工的に加えるようになったようです」
案外、歴史が浅い「ガス臭」なのだった。

ちなみに、一般的に「天然ガス」という場合、主成分はメタンガスを指すことが多く、やはり無色無臭のよう。
また、メタンガスは、し尿を発酵すると発生するとか、おならに含まれているとかいわれており、トイレで爆発事故が起きたなんていう「都市伝説」のようなものもある。

無色無臭のガスって、恐ろしいものです。
(田幸和歌子)

2007年7月3日 00時00分

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