犬がフンをしている顔を、正面から見たこと、ありますか?
昔、飼っていた犬は、2匹ともコレをやると、あからさまにイヤそうな顔をして、目をそらした。それが面白くて、ついつい正面から見つめてしまったものだが、そんな話をすると、犬を飼ったことのある人はたいてい同意し、不思議そうにこう言う。
「やっぱり犬でもフンをしてるのを見られるのは恥ずかしいものなのかね?」
犬にとってはどういう気持ちなのだろうか。
「犬が救急車の音を聞いて鳴く理由」の記事でご登場いただいた、「ドッグテックジャパン」エリアマネージャーで、家庭犬行動セラピストの山田夏子さんに聞いてみた。
まず、フンをしているとき、犬はどんなことを考えているのかという問いには、
「余計なことは考えずただ排便してると思います。気持ちいいんじゃないでしょうか」
とのこと。
頭の中はほとんど空白の状態ということだろうか。ってことは、そんな状態で正面から見つめられるということはやっぱりイヤなもの?
「そうですね。排便中の犬は、とても無防備な状態です。そもそも犬にとって目をまっすぐ見つめられる行為は、チャレンジ(挑戦的)と受けとられるんですよ。排便中に挑戦を受けて立つのは難しいですから、トラブルを避けるために目をそらすのだと思います」
正面から見る=挑発行為だったとは!
いちばん無防備な生理現象のとき、「フリーダム」なときに、思い切りジャマをしていたようで、ずいぶん気の毒なことをしたと、いまさらながらに反省してみたり……。
ところで、フンをしているとき以外でも、じっと顔を見られると、恥ずかしいものですか。
「『恥ずかしい』とはちょっと違う感情だと思います。人間にたとえるなら、『気まずい』のほうが近いのではないでしょうか」
そもそも、先の説明にもあったように、「目と目を合せる行為」自体が、犬にとって緊張をもたらすものだとか。でも、ペットは飼い主とよく目を合わせる気がするけど……。…
