
「ソフト小さッ!」
そして、
「そのわりにケース、デカッ! なぜ?」
そう。
PS2やDVDのソフトにしても、ディスクのサイズのわりに、ケースは縦長で多少大きめの印象があるが、DSの場合、ソフトがあまりに小さいだけに、ケースの大きさはハンパじゃなく見える。
これはいったいなぜなのだろうか。
私の読みでは、「繊細な構造のため、保護するのに十分なケースが必要だから」とか「流通上、ある程度の大きさがないと扱いづらいから」とか「家に置いておくにも、ある程度の大きさがないと、なくなりやすいから」とか。
そんな推論を得意げに披露していると、小1の娘が、ポツリとこんなことを言った。
「説明書の大きさに合わせてるんじゃない? 説明書が小さすぎると、読みにくいもん」
そうか! それもありうる……。
というわけで、実際に、任天堂の広報担当者に聞いてみた。
「ケースの大きさがどのように決まっているかは、結論から言っちゃうと、ご想像通り。いまおっしゃったすべてのことの兼ね合いですよ。様々な要素を総合的に判断して決めているわけです」
以前は、「あまりに小さいと店で盗難にあいやすいから困る」という意見もあったそうだが、それも今は、見本のみを店頭に並べ、レジで現品と交換するシステムを取り入れている店が増えているのが実情だとか。
「基本的には小さくすればするほどエネルギーも少なくすむので良いという考え方もありますが、あまりに小さくしちゃうと、説明書も読みにくいし、なくなりやすい、扱いづらいなど、いろいろな問題があります。そうした様々なことで折り合えるところが、今の結果、この大きさということです」
ちなみに、DSのソフトだけを何枚も収納する市販のケースも多々売られているが、
「やはりもともとの箱に愛着があって、それもちゃんととっておきたいという人は多いんですよ」とのこと。
確かに、我が家でもDSソフトは、基本的にもともとのケースに収納している。DVDとPS2とDSのケースは、それぞれ奥行き(横幅)が同じだけに、仲良く揃って、扱いやすい。
でも、DSだけがソフトに合わせて小さなケースだとしたら……今頃、「あれ、どこいった?」なんてことになってるかも。
大きすぎに見えるケースには、やっぱりちゃんと理由があるのでした。
(田幸和歌子)