スケートリンク、どんどん減ってるんです
こける。寒い。でもそこが魅力的なスケート場。最近、こんな体験してますか?
冬のレジャーと言えばスキー、スノボ、そしてスケートが思い浮かぶ。

そういえば最近、スケートをしていない事に気がついた。

調べてみたところ、子供の頃に滑ったスケートリンクをはじめ、有名なスケート場まで、どんどん閉鎖している。スケートリンクの数が、昔よりあきらかに少ないのだ。

そこで文部科学省にスケートリンクの数を問い合わせてみると、平成14年で屋内が94件、屋外でも151件。おや、意外に多いぞと思うのは早計だ。その前、平成8年はどうだったかというと屋内127件、屋外が278件。と、たった6年で激減している。

さらに平成14年度にいたっては屋内外、両方のスケートリンクが存在しない県が15県ほどもあるそう。
これは6年ごとに計り直すため、次回の検査は来年。14年度よりも数が減っているだろうとの見解だ。

ある県のスケート協会の方に、なぜスケートリンクが減ったのか伺ってみたところ、「やはり維持費でしょうね」と一言。

有名人が育ったリンクや、学校教育にスケートが組み込まれた地域は行政が資金を提供してくれるものの、それでもスケート場を維持するには経費がかかる。
スキーやスノボのような自然を生かした施設ではないため光熱費も高く、さらに人が通いやすいよう町中に作ると土地代も高い。
入場者が満杯になってもトントンだというのに、ここ最近は入場者が減り、負の連鎖。

なかでも、昔は多かった子供の入場者が目に見えて減っているという。
「子供の数の減少をはじめ、こけると危ないと親が嫌がるケースも多いです」など、そんなこんなで結果的に施設の数は激減した。
さらにできたとしてもレジャー用。フィギュアスケートなど競技用スケートリンクが少ないのも問題だ。
「競技用の環境が整わないので、新規の選手登録も少なくて……」と、選手の育成にも頭を悩ましている状態だそうだ。


とかく暗い話題が多いスケートリンクだが、明るい話題もある。
最近のフィギュア選手の華々しい活躍を見て、もう一度スケートを始めてみようという大人が増えたというのだ。
その影響か、中高年向けのスケート教室が各地で開かれたり、ダイエットや姿勢矯正のためにスケートをはじめる女性も増えてきたそうで、今のスケートは子供ではなく大人の遊びへとシフトしつつあるのかもしれない。

そういえば今年のスケートまだだなあ、という方、シーズン終了前にぜひ一度。
(のなかなおみ)