カーリングストーンの秘密
スコットランドのアルサクレッグ島の石だけを使われているカーリングストーン。深いです。
以前のBit記事「カーリングのブラシはいくらするのか?」でもあったように、日本代表のトリノ五輪での活躍でカーリングはちょっとしたブームに。実際、ウィンタースポーツ専門店などでは、「どこで出来るのか?」「チームはあるの?」など数多くの問い合わせが殺到しているそうです。
一気にブレイクしつつあるカーリングですが、気になるのが選手が投げるあのカーリングストーンと呼ばれる石。実に妙な形をしてますが、あれは一体どこで作られているのでしょうか? 以前のBitでもお話を伺った『スポーティングカナダ』さんに聞いてみました。

まずお値段を聞いてビックリ。カーリングストーンは、なんと16個セットで165万円もするそうなんです。一個当たりおよそ10万円。個人で持つものではないので実際のところあまり売れないそうですが、様々なスポーツの中でもトップクラスの高級用品であることは間違いありません。

なぜここまで高いのか? 伺ってみると、カーリングストーンにはある秘密があったのです。カーリングストーンと呼ぶだけあって、もちろん材質は石。しかし、その石はスコットランドのアルサクレッグ島という場所で産出したものだけを使用しているそうです。カーリングストーンは、約20キログラム同士がぶつかるという事からかなりの強度が求められ、さらに氷上という低温環境がさらにストーンに影響を与えるとか。時にはぶつかりあった衝撃で、ストーンが割れてしまう事もあるそうです。そこで最も重要とされるのが石の密度で、アルサクレッグ島で産出される石が一番適しているそうです。
この島の石が加工されてカーリングストーンになり、今では五輪など様々な国際的な大会で使用されています。

ちなみに、万が一、ゲーム中にストーンが割れた場合は一番大きなかけらのところに代わりのストーンを置くとか。このようなルールまで決められているのも意外です。

これからますます加熱するであろうカーリング熱。皆さんもカーリングを体験する機会があれば、「この石ってスコットランドの石なんだぜ」と薀蓄をかましてみてください。ちなみにこのカーリング、一度やったら間違いなくハマるそうです。
(木南広明)
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