
黄砂の情報を入手しようとネットを検索していると、環境省のホームページに行き着いた。環境省というお堅いイメージとは違い、カラフルなかわいらしいページ。各地の黄砂の飛来量がわかりやすく円柱で示されていて、一目でどこに飛来しているかがわかる。私が調査した3月3日は、長崎、福江でかなりの量となっていた。
このとっても役立つサイトの中に、なにやら気になるキャラクターがいるのだ。パンダがバイクに乗っている少しシュールなイラスト、その右肩には「黄砂ライダー」の文字が。ライダーとは花粉の観測装置のこと。黄砂ライダーは、地上の黄砂濃度が高くなっている可能性があるときに、円柱の影に登場するキャラクターらしい。
それにしてもライダーだからってバイクに乗せてしまうなんて……。しかもパンダは中国をイメージして?
環境省で黄砂飛来情報ページを担当している藤澤さんにお話を伺った。このキャラクターの由来は?
「2月26日にこのページをリニューアルしたのですが、ライダー装置による黄砂観測情報は一般の方には少し難しいといったご意見が多く、愛称を付けようというアイディアは計画段階からありました。
えっ、ではパンダである理由はナシ? てっきり中国から飛来するからだと思ったのですが……。
「バイクに乗せて絵になって、キャラクターとして可愛い動物としてたまたま思い付いたものです。特段の意味はありません」
あらー、そうだったのね。私の考えすぎでした。
その他にも環境省が提供している情報には、『そらまめ君』(大気汚染物質広域監視システム)や『はなこさん』(花粉観測システム)といった愛称が付けられていて、親しみやすくするための工夫がみられる。黄砂のページには、ナビゲーターとしてひつじのキャラも登場している。しかし、残念ながら彼(彼女?)には名前はないらしい。
黄砂の飛来に関しては、環境問題も大きく影響しているため、これまで環境問題にあまり興味のなかった人や小さな子どもたちにも興味を持って見てもらえるよう考慮したという。環境省の方々のさまざまな思いが詰まって出来上がったサイトなのだ。今後は、携帯版ウェブサイトについても、製作を検討しているのだとか。次なる展開を期待したいところだ。
例年ではこれから4月いっぱいまでが黄砂飛来のピーク。黄砂に悩まされる私たちを救うため、黄砂ライダーが登場する日もそろそろかな?
(さくら)
・「黄砂〜環境省黄砂飛来情報」*ライダー黄砂観測データ提供ページ