蚊が元気になるのは、気温何度を超えたころ?
これから蚊の季節本番です。
関東地方など、唐突に梅雨入りしてしまったわけだが、このところ暖かくなったせいか、急激に蚊が台頭してきているような気がする。

自分自身のことでいうと、4月〜5月半ばまでは蚊に刺された数がゼロだったにもかかわらず、ここ1週間ほどで、4個所も刺されている。
それも、5分程度の移動中に刺されているのだから、あなどれない。

そもそも、1年のなかで蚊が出始める時期は、気温何度ぐらいになってからなのだろうか。
蚊をおとなしくさせるために、冷房の設定温度を下げるなんて人もいるけど……。蚊にとって心地よい温度について、フマキラー株式会社のマーケティング部に聞いた。
「多くの蚊は春から秋までの暑い季節に活動しますが、『チカイエカ』のように寒さにも強く、ほとんど1年中活動する蚊もいます」
と、のっけから悲しいご回答……。
だが、そんな年中無休なヤツらのことは置いておくとして、一般的には蚊が活動を始める気温の目安ってあるのでしょうか?
「多くの蚊は、気温が15℃以上になると吸血を始め、25〜30℃まで上昇するとさらに吸血活動が活発化されます」

「お天気データベース」で過去の天気を振り返ると、東京においては5月1日時点で最高温度24.1℃を記録しているだけに、5月にはすでに活発になっていると考えられるけど……。

気温以外に、蚊が活動しやすい条件などはあるのですか?
「場所でいくと、下水溝、空き缶、竹の切り株、古タイヤ、雨水枡など水がたまるところに出やすいです」
やはり水との関係性は強いよう。

ちなみに、蚊が生まれてから、人の血を吸い始めるにはどのくらいかかるのか。また、蚊の寿命とは?
「蚊は卵から1〜2日で孵化し、6〜8日で蛹化、さらに2〜3日で羽化します。成虫の寿命は1〜2カ月になります。ちなみに、血を吸うのは交尾後のメスのみです。卵を産まないメスは、オスと同じように、花や果物など植物の汁を吸って生活するんですよ」
成虫としてたった1〜2カ月の寿命のうち、血を吸うのはメスのみ、それも交尾後限定とは!
こんなにも限られた条件下で血を吸っているわけだが、人間側からすると、ちっともありがたくない事実だ。


また、それ以外は植物の汁を吸って生活するなんて、ちょっと可愛くて、ちっとも蚊らしくないではないか。

ところで、今のように、蚊が活発になってきた時期よりも、季節の終わり頃、秋に刺されたほうがひどく腫れる印象がある。これはなぜなんでしょう? もしかして、「散り際」の蚊のほうが、「最後っ屁」のように強烈な毒をかましていくとか?
「データはないので、感覚的にもなりますが……ひどく腫れるというよりも、しつこく寄ってくる印象をうけます。本能なのではないでしょうか?」

蚊の季節は始まったばかり。これから、本格的な戦いの日々になります。十分ご注意を。

(田幸和歌子)