そこで、業者さんにつまようじのマナーについて聞いてみた。
「つまようじをくわえるのはマナー違反です!」
と、つまようじ専門メーカー広栄社の稲葉さん。
「本来、つまようじはそっと使うものなんです。海外では何人かで食事をすると、全員が食べ終わるまでつまようじを使ったりはしませんが、日本では自分が食べ終わるとすぐ使う。これもマナー違反です」
さらに話を伺ってみると、意外なことが判明!
一般的に日本で使っているつまようじは、“本来の”つまようじではないのだとか。
稲葉さんいわく、「つまようじは、欧米を中心に三角形の断面なのです。ふつう日本で使われているつまようじは、断面が丸い。丸いつまようじは英語で言うと、フルーツなどを刺すカクテルピックであって、実はつまようじではないんです」
えええ! あれはつまようじじゃないんですか? と驚くカシハラを尻目に、さらに解説は続きます。欧米では歯の掃除をする三角形のつまようじはデンタルピックというのだそう。
そして、つまようじをくわえて歩く人の謎に新たな見解が。
「もともと丸いつまようじは歯を掃除するものではないのに、歯の掃除をしようとするから、食べかすがなかなか取れない。よって、いつまでも口にくわえているという可能性もありますが、むしろ口さびしくて、タバコのようについつい食後はくわえてしまうのでしょうね」とのこと。
なるほど、そんな謎が潜んでいたんですね。
「つまようじは三角です!!」と言い切る稲葉さんに、三角のつまようじの使いかたを聞いてみたところ、三角の上の尖った部分で歯についた歯垢を取り、底辺の底で歯茎を押さえるのが正しい使い方。この使い方だと、歯垢を取りマッサージできるので歯周病を防げるのだそう。
おお~、つまようじにそんな意外な効果が!!
欧米と違って日本では歯に対する意識が低いので、まだまだつまようじ=歯のケアと思っている人が少ないそう。だからお店では、丸いつまようじしか見かけないのかも?
これからは、マイ箸ならぬ、マイつまようじも持ち歩くのが流行るかもしれませんねぇ~。
(カシハラ@姐御)