現代は3D時代なのか。最近、3Dの写真が撮れるデジカメが発売されたり、テレビも3D化が近い将来一般的になるとの見通しも。


そんなとき、ふつうのプリントした写真で、3Dのような不思議な映像が体感できる写真立てがあると聞き、どんなものか興味が湧いたので、早速試してみた。

その製品とは、『マッハ3Dディスプレイ』(発売元・よしみカメラ)。グレーの円模様の透明アクリル板に写真を挟み、それをネジで固定することで写真立てとして使用できる。写真はディスプレイの中央に配置。

使用できる写真サイズは最大180×130ミリくらいまで。それより大きいと3D効果が弱くなる。
逆に、それより小さければ同効果は増すという。また、長めの足が4本付属しており、それらをディスプレイに装着すると、小物を載せるディスプレイ台としても使える。

さて、実際に見てみると、写真がディスプレイの中から浮き出ているような映像になる。
「アクリル板に特殊な印刷が施されているためです」(よしみカメラ)という。

近くからよく観察すると、小さな無数の無色の円模様が敷き詰められている。これらが中に挟まった写真の周りに見せかけの奥行きをつくり出し、3D映像を見せているようだ。


つぎに、オブジェをディスプレイの上に載せてみた。すると、写真のときと同様にオブジェが浮き出した。立体物を台の上で3D化すると、とてもシュールな感じに見え、予想外にアートっぽくなった。

ただ残念なのは、以前「ディスプレイ展で大注目 裸眼で3D映像」で紹介した3Dディスプレイでも同様だったが、肉眼でないと3Dには見えないこと。『マッハ3Dディスプレイ』が生み出す不思議な世界を体験するには現物を見ていただくほかない。

3Dはちょっと変わった写真やオブジェの楽しみ方のひとつ。
同製品で3D化のアートを堪能してみてはどうか。
(羽石竜示)