Windows搭載パソコンの「コンピューター」(XPまでは「マイコンピュータ」)を開くと、接続されてるいろんな機器に、アルファベットが振られてる。
例えばハードディスクなどのローカルディスクがC、BD/DVDドライブや外部メモリなどがDとかEとか。
あとフロッピーディスクを入れるAドライブがあることも。

でも、Bドライブがない。どういうわけか、「B」だけが飛ばされてる。

Bが欠番になってるのは、一体なぜだろうか? Windowsを開発している、マイクロソフトに話を伺った。

「PC/AT互換機(Windowsが動くパソコン)の仕様として、A、Bドライブはフロッピーディスクドライブに割り当てられています。したがって、これらのドライブを搭載していない最近のPCでは、A、Bといったドライブ文字を見ることはありません」
そっか、確かに昔はフロッピーのBドライブがあったかも。
フロッピーの時代を知る人には、常識的な話なんだろうなぁ。

簡単な経緯はこんな感じ。
1990年代に多くのパソコンでハードディスクが搭載されるまで、パソコンはAドライブにフロッピーディスクを入れて起動していた。そしてAドライブのディスクの補助や、いろんなソフトを使うため、またデータを読み書きするために、もう一枚のフロッピーディスクを入れるBドライブがあった。
その仕組みが今も受け継がれていて、2台分のフロッピーディスクドライブ用に、AとBが割り当てられている。でも2台あることは稀だから、Bが欠番になってるってわけ。

ちなみに、ハードディスクにBを譲れないのは、Windowsが世界中で使われてることで、あらゆるパソコンに対応させなきゃなんないから。それに昔からの互換性なども考えなきゃならない。だから、AとBをフロッピー用に残しといた方がベターって考えられたようだ。

フロッピーの獅子奮迅の働きを知らない世代には不思議かもしれないけど、Bドライブがないのは、とっても自然な流れだったようだ。

最後に。AとB以外のアルファベットの付け方には、何か決まりがあるんだろうか?
「ハードディスクドライブが接続されている場合、Cドライブには、起動で使われる最も優先度が高いドライブ/パーティション(ハードディスクをデータ上区切った部分)が割り当てられます」
そしてD以降は、基本的に追加した機器へ順番に、空いてる若いアルファベットから文字が振られてく。
ただ実際は、メーカーが自由に決められるんだとか。
多くが自由な中で、フロッピー用のBドライブはやっぱり特別な存在だ。

というわけで、Windows7の時代にも、パソコン界の功労者であり、一時代を築いたフロッピーの席として、Bドライブは空けられてました。
(イチカワ)