フロッピーディスク――とても懐かしいメディア。

ワープロを使っていた頃から、文書データ保存でお世話になっていた。
パソコンの時代になっても、データ保存にはもちろん、OSソフトもフロッピーに入っていたりして。なくてはならないメディアだったが、それは昔のこと。今や、ほとんど使わなくなったし、見かけなくなった。

そんな折、「最後のFDD注文受付 2010年12月25日まで」(リンクスインターナショナル)というニュースリリースの見出しが出現。フロッピーディスクの読み・書き込み装置がとうとうなくなるのか。そこで是非、フロッピーの現状のニーズについて聞きたくたったので、同社に問い合せてみた。


――最近のFDD(フロッピーディスクドライブ)の売れ行きはどうか。
「世界的に需要がなくなり、国内でも需要はかなり少なくなっていると感じています」
――では、そのわずかに残っている需要先は。
「企業の古い設備で、システムにFDDを利用しているところなど、保守用にポツポツ需要があるようです」
――具体的には。
「なんとなくですが、産業系の企業? たとえば、電子制御・自動機械、建築等の設備の設計製造を行っている会社からの問い合せが多い感じがします。加工機械などで、いまだフロッピーディスクを使っているところがあるのかなと思います」

産業系って設備の更新が意外に遅いのか。それで、FDDのニーズが残っているわけ。
一般向けのパソコンのように、簡単にニューモデルに買い換えられるような安い代物ではなさそうだし。パソコンっていえば今、FDD搭載モデルって存在するの?
「市販PCでは、すでに無いような気がします」

う~ん、寂しい。そう思っているのは私だけではない。
「twitterで『もう使わないけど、寂しい、懐かしい』という意見で大盛り上がりを見せています。FDDにかなり愛着があるようです」

フロッピー、何らかのニーズでずっと残っていてもらいたい、そんな気がします。
(羽石竜示)