「日本人が持っている自分より相手のことを先に考える能力は、日本人が誇れるべきことで財産」

書籍『日本人が誇れる33のこと』の著者は米国ハワイ出身のルース・ジャーマン・白石さん。本書は、5月に発売されたもので半年以上経っているのだが、11月のTBS系『サンデーモーニング』で紹介されたことから人気沸騰。
当日はAmazonの総合3位にまで急上昇。反響が寄せられ、新聞広告が展開されたりと話題となっているのだという。

「1987年に初来日、翌年にリクルートに入社して以来、24年に渡って日本の職場で働いてきた女性経営者の著者が、日々の経験から感じてきた“日本人のすごいところ”を33の項目にまとめて紹介しています。外国人であり、日本在住が長い著者ならではの視点から、日本では当たり前と思われている習慣や行動、気質に日本人の素晴らしさがある、そんな気づきを与えてくれます」と版元のあさ出版のPR担当・井手さん。

「感謝の言葉が豊かな日本人」では、「ありがとう」のほか、「すみません」「恐縮です」「おそれいります」「助かりました」「お世話になりました」「ご馳走さまでした」「お疲れ様でした」といった“感謝表現”の豊富さや、ちょっとしたおじぎなどの感謝を表す“ジェスチャー”、お土産やギフトの“行為”にも着目している。

「豊かな心をくれる駅に飾ってある生け花」の存在や、「クルマのクラクションが鳴る機会が少ない」「みんなに配れるようにお土産は個数の多いものを用意する」などは、自分でも意識していなかった。


さらには、「簡単にYesを出さない」では、日本人はYESと言うのに時間はかかったとしても、YESと言ったらやり遂げる安心感がある。「褒められても『いやいや、私はまだまだ』と謙遜する」では、発言の奥にはもっと上を目指したいという向上心も隠されている、など、一見マイナスに思えるようなことも、“誇れること”として取り上げている。

褒め言葉にちょっとくすぐったくなるところはあるけれども、そんなとらえ方もできるんだなと思える内容だ。
(dskiwt)