最近、よく聞きませんか。「からの~?」という問いかけを。
実は、あれが苦手で……。絶えずオチを求めているのか、追い込もうとしているのか、バラエティのノリなのか。
しかし、好意的に考えると有意義かもしれない。もしかしたら、何か生まれるかもしれない。良い着地点が見つかるまで止めなければ、ミラクルが舞い降りるかもしれない。
「他者とのセッションにより、自分一人では不可能な境地に辿り着けるかもしれない」。
私が言いたかったのは、それです。

ただ、やたらと「からの~?」と問われるのは、イヤだ。もっと建設的で、実りのあるやり取りがしたいもの。
そんな時に見つけました、このアイテムを。昨年9月より発売されている『カタルタ』は、対話をゲーム化し、潜在意識を引っ張り出す“発想支援ツール”だそうです。

まずは、画像をご覧いただきましょうか。
一見、普通のトランプですよね。しかしよく見ると、数字やハートやスペード以外にあるものが記されている。
「接続詞や副詞など、文と文を繋いだり、文頭に使える言葉が書かれています」(開発者の福元さん)
本当だ。「もし」とか「そもそも」とか「偶然にも」とか、いわゆるその類の言葉が……。やはり、普通のトランプではなかった! 

では、『カタルタ』の使用法について。いくつかあるのですが、代表的なのは以下です。


カタルタでストーリージャム
ストーリーの最初の部分を決め、カードを任意の数だけ裏返しに置く。代わりばんこにカードをめくりながら、出たカードのリンクワードにしたがい、ストーリーを作る。人数は2〜4名がスムーズ。伏せたカードがすべてオープンになるまで続ける。予測不能のストーリー・ジャムセッション

カタルタで自己紹介
自己紹介する人は2、3枚カードを引き、一息で言える程度の自己紹介をする。話終えたところで1枚めくり、出たワードにしたがって、前の文脈を生かしながら即興の自己紹介をする。
残りのカードでさらに自己紹介を続けていく。思わず本音がポロリするかも!?

カタルタでブレスト
ひたすらカードをめくってブレインストーミング。バランスよく選ばれた54個のリンクワードが、発散・収束・具体化・抽象化を手助けし、”産みの苦しみ”を”楽しみ”に変える。

「コミュニケーションを深めたい時や、アイデア出しのつまづきを解消する時に活用していただきたいです。ただ使い方を限定する気はないので、むしろ使い方自体を作り出し、楽しんでもらえると嬉しいです」(福元さん)
話があらゆる方向に展開するよう、バランスよくチョイスされた言葉が『カタルタ』には記されている。重視されたのは、“意味”と“機能”です。


ところで、どうしてこのようなトランプを開発したのだろうか?
「外国人専用シェアハウスに日本人枠として入居した時期があったんです。そこでは、僕はマイノリティの中のマイノリティ。どうしてもコミュニケーションの根本について考える機会が増えたんですね。そんな状況の中、視点を交換する“発想支援ツール”を作ろうと思いました」(福元さん)
『カタルタ』によるセッションで、コミュニケーションを活発にさせていく。開発者自身も、『カタルタ』によって救われた一人だった。

では、購入者からはどのような反響が寄せられている?
「『初対面同士でスムーズに仲良くなれた』、『自分では意識していなかった自分の考えにハッとした』、『言葉の面白さに気付いた』といったお声を頂戴しております」(福元さん)
交流の場づくりを積極的に行っている20代、教育・人事関係の人など、購入者の幅は広い。

「カタルタはシンプルゆえに、多面的な価値を持っている商品。購入する方により、見ている価値は異なります。とは言え、皆さんに通じるのは『コミュニケーションを楽しみたい!』という思いです」(福元さん)

そんな『カタルタ』は、ウェブショップ「カタルタ ストア」にて購入が可能。種類は5つがあり、価格は525~2,625円(税込み)。

最後に、『カタルタ』という名称の由来について。もちろん、「語る」と「カルタ」が掛け合わされた造語です。
「また、カタリスト(catalyst:英語で促進の働きをするもの、触媒、きっかけ)や、カタルシス(catharsis/katharsis)の意味を念頭に置いて名付けました」(福元さん)

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