食えぬなら再現しようぞピザポテト


別れは突然やってきます。先日、台風の影響で販売休止が発表されたカルビーのポテトチップス「ピザポテト」。
筆者が「シーザーサラダに合うポテトチップスランキング」執筆の際に購入した矢先の出来事でした…。

先人の教えじゃありませんが、「ないものは自分で作ろうピザポテト」ということで、自宅でピザポテトを再現してみることに!

「自宅で気軽に」を目指して



食えぬなら再現しようぞピザポテト


用意した材料
サラミ、ドライトマト、ジャガイモ、油、砂糖、塩、鶏ガラ、チェダーチーズ、エメンタールチーズ、ニンニクパウダー、唐辛子、パセリ


インターネットで調べたピザポテトの原材料を元に集めるべき材料を考え、そろえたのがこちら。
「自宅で気軽に」という点を重要視し、「デキストリン」などの耳慣れないものは用意せず、「これはあった方がいいよね」というもののみ集めました。また、「『チキンエキスパウダー』?鶏ガラでいっか」といった具合に、家にあるもので代用できそうなものはそうしています。油や塩、砂糖など、家に元からありそうなものを抜かすと、値段はだいたい2300円でした。


暴走想像クッキング開始


食えぬなら再現しようぞピザポテト


まずはジャガイモをスライスします。カルビーの公式サイトによると「厚切り」だそうなので、わりと厚めを意識して…。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


とか思いつつ、厚さも形もまばらになってしまいました。

「クックパッド」でポテトチップスの作り方を見たところ、「水につける」と書いてあったので、水につけておきます。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


その間に、サラミやドライトマトを小さくしました。サラミはすりおろし、トマトは切り刻む。もちろんこの工程、筆者の暴走想像クッキングなので正解かはわかりません。サラミは2本、ドライトマトは約5グラム使用してみました。

チーズを用意


食えぬなら再現しようぞピザポテト


エメンタールチーズとチェダーチーズです。原材料には「チーズ『パウダー』」と書いてあるのですが、ピザポテトの表面には、パウダー状というよりも、しっかりとチーズがくっついている感じなので、粉状にせずレンジで溶かしちゃいます。
このとき使用したチーズの量は、エメンタールチーズ、チェダーチーズそれぞれ60グラムくらいです。


いよいよジャガイモを油で揚げる!


食えぬなら再現しようぞピザポテト

チーズを溶かす前に、水につけていたジャガイモを油で揚げました。
途中でにおいが「芋」から「ポテト」に変わりました。サラミを削っているときは、体脂肪が増えるのではないかというほどに指が油でテカテカになり、ドライトマトを刻んでいたら、ままごとをしていた小さい頃にタイムスリップしかけましたが、このとき一気にポテチ作ってる感が湧き起こりました。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


10分ほど揚げました。
ここで振れるものは振ってしまおうかと。要はチーズ以外です。
サラミとドライトマト、砂糖、塩、鶏ガラ、ニンニクパウダー、唐辛子、パセリを振ります。ご存知の通りピザポテトは濃い味なので、けっこう豪快に……

食えぬなら再現しようぞピザポテト


ここ、大事なところだと思いました。濃い味だからといって全部同じ量だけ振るのは再現にならないと思うので、ピザポテトの味の記憶をたどりました。そして出た結果がこちら。サラミとドライトマトは前述のとおりの量で、調味料で多めに振るのは塩、鶏ガラ、パセリ。控えめな隠し味が砂糖、ニンニクパウダー、唐辛子にすることにしました。
この配分がどう出るでしょう。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


全部振りかけました。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


混ぜます……あれ、わお。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


サラミとドライトマトがポテトにくっつかない問題。
でも色的にはピザポテト…?というかピザ…?
つまみぐいしたいけれど……

食えぬなら再現しようぞピザポテト


主役がいなきゃね。先ほどのチーズを溶かしました。
あんたが良い味出してくれないとね。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


ポテト一枚いちまいに、溶けたチーズをピザポテトのようにくっつけていきます。
完全に、チーズ多かったです。そしてくっつけづらい。再び指にオイリーな輝きが。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


完成!


食えぬなら再現しようぞピザポテト


パッケージの本物のピザポテトと比べてみると、このようになりました。

自家製の方がにぎやかです。本物の方がトマトの存在が小さいのはもちろんのこと、他の材料も、目に見えるものはほぼチェダーチーズのみです。せっかく作るなら…と切り口をギザギザにして本物に似せたのですが、揚げたら消えてしまったことが悔やまれます。本物の方のギザギザが残るのは、ギザギザの細かさや揚げ方の違いなどでしょうか。


ピザポテトではない何かに



食えぬなら再現しようぞピザポテト


実食。
結論からお伝えすると、これはピザポテトではありません。
鶏ガラか塩が強いです。たぶん鶏ガラです。ピザポテトとはしょっぱさの方向が違います。
トマトの存在感が大きく、口の中で残るので、パウダー状にした方がいいです。においもトマトが中心です(とはいえ後にこれを食べたM氏はトマトの存在に気づかなかったです)。
ポテトの食感がピザポテトと違っていて、柔らかくなってしまっています。
そして肝心のチーズの味も孤立しています。


これはこれでイケます



食えぬなら再現しようぞピザポテト


しかし前面に出た鶏ガラが美味しくしてくれている気もします。「これはこれでイケる」というやつです。
ピザポテトではないにしろ完食できる勢い…を我慢して、ポテチ大好きなM氏にも食べてもらったところ、やはり「ピザポテトじゃないけれど美味しい」との感想が。ピザポテトと味が違うことよりも、美味しいことに感激したとのこと。「これはこれでイケる」自家製ポテチができたので、「これはこれで成功」といえそうです。

食えぬなら再現しようぞピザポテト


ただなんか、食べ方おかしいですけどね。
(武井怜)