ビーフシチューとクリームシチューはどちらが売れているのか
クリームシチューとビーフシチューの売り上げの割合はおよそ5:1
そろそろ肌寒くなってきて、晩ごはんにも温かいものがうれしい季節となってきた。私はクリームシチューが大好きで、外食のみならず家でも秋冬にかけてよくつくるのだが、以前から疑問に思っていたことが……。
ビーフシチューとクリームシチューは、たいていスーパーでも横に並べて売られていることが多いが、どっちがよく売れているのだろうか? そこで、「ハウスシチュ〜♪」でおなじみのシチューのトップメーカーであるハウス食品株式会社さんに聞いてみた。

同社の広報担当者によると、「市場全体の割合で言うと、クリームシチュー:ビーフシチュー=5:1くらいの割合になります」とのこと。えぇ〜! そんなにクリームシチューの方が好まれているんですか! クリームシチューが「やや優勢」くらいかな? と予想していたのでこの結果はかなり意外。差し支えなければ、その理由なんかも教えていただけないでしょうか?
「ビーフシチューは明治時代に洋食メニューとして登場しました。牛肉=高級感・本格感というイメージがありそのまま“ごちそうメニュー”として定着した感があります。一方、クリームシチューは戦後の学校給食に“白いシチュー”として登場した記録が残っています。
おもにビーフ=牛肉、クリーム=鶏肉・豚肉、ということもありクリームの方が材料費が安く上がり、手軽につくれるイメージをもたれていることも考えられます。また、クリームの方が具材のバリエーションが豊富なことから使いやすいということもあるようです」

なるほど、クリームシチューの方が材料費が安く済むというのはありそうです。あとホタテ、エビなどいろんな具にあう味なので、なんとなく栄養のバランスがとれそうな気がするのも魅力なのかもしれませんねー。それにしても、クリームシチューがいち早く学校給食に登場していたというのは初耳です〜。あと、個人的にはクリームシチューの方がごはんにあうような気がするのですが……どうでしょうか。

さらにさらに、シチューが1年で最も売れるのは「12月」なのだそう。
「クリスマスなどのイベントがあることもあり、この時期は特にビーフシチューの食卓への登場頻度が向上します」とのこと。そういえば、うちの実家でもふだんはクリームなのにクリスマスといえばビーフシチューだった記憶が。やはりここいちばんという時は“牛”でということなのかもしれません。

最後に、ハウス食品さんに家でおいしいシチューをつくる裏ワザ的なことを教えてもらいました。

・野菜は最初に炒める(表面の糖分がカラメル化して旨みが増すらしい)
・味を整える塩は最後の仕上げに(最初に塩を入れすぎると、食品の水分が煮汁の中に出てしまう)
・肉はワインに漬け込んでおくと、やわらかくなる

なるほど〜、いや参考になります。特に最後のワザは冷蔵庫に飲み残しのワインがあるときなど試してみるといいかも。
そんなにいい肉でなくともおいしいシチューがつくれそうですよね! さて、あなたはビーフ派? クリーム派? どっちですか?
(野崎 泉)