楊子晩報は江蘇省の地元紙。省都南京市の郊外にある石湫鎮では、犬肉鍋が名物料理で、多くの料理店が軒をつらねる。店主らは「犬肉食の禁止」に猛反発だ。
「店を始めてずいぶん長い」という経営者は、犬肉食の禁止が法律の条文に盛り込まれることを知り「このあたり全体が大騒ぎになった。当たり前だろ」と憤った。同経営者によると、石湫鎮では昔、とりたてて名物料理などと言えるものはなかった。
犬肉料理が禁止されれば、店は成り立たない。「(同じような味つけで)羊の肉を使うしかない。それこそ“羊頭狗肉”の商売をさせられることになる」――。
江蘇省では、犬肉料理が盛んな徐州市沛県でも、「2000年以上前の漢の高祖(劉邦)も好んだ料理。省の無形文化遺産にも登録されている」と、業界団体幹部が犬肉食禁止の動きに反発している。
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◆解説◆
「羊頭狗肉」は本来、「羊の頭を客に見せ、実際には犬の肉を売る」ことで、「みかけは立派だが、内容は貧弱」であることをあらわす。
東北地方に多い朝鮮族を除き、中国で犬肉食が盛んなのは主に南部。一方、北部では「羊肉」の評価が高い。
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