「関根さんの仕事の関係で、まだ麻里ちゃんが10代のころに一度会ったことがあります。そのときはほとんど会話を交わすこともなく会釈を交わす程度だったんですが、昨年、局の廊下でたまたま彼女に会うと、僕に気付いた彼女は"いつも父がお世話になってます"と声を掛けてきてくれたんです。
幼少時代からインターナショナルスクールに通い、アメリカのエマーソン大学に進んだ関根麻里。英語に限らず、スペイン語まで達者だというから、彼女の頭の良さは本物なのだろう。
「彼女がトーク番組に出演したとき、学生時代の恋愛話をしたんですが、その内容というのが実に興味深かったですね。というのも、彼女が好きになる人好きになる人、ゲイばかりだったというんです。さらにアメリカ時代の彼女は、俗に欧米圏のオタクと言われる"ナード"に大変モテたといいますから、これまた人を見た目で判断しないだろうという彼女の印象にピッタリですよね。しかも彼女は、こういうエピソードを非常に面白くしゃべることができます。人柄の良さに加えてトークが達者となれば好感度が高いのは当然の結果かもしれませんね」(前出)
親譲りの高いバラエティーセンスに加えて、屈託のない彼女の笑顔は人々を癒やす。
共にバイリンガルで、いつでも笑顔を絶やさない関根とベッキーには多くの共通点が見られる。しかし、ある業界関係者は彼女たちには決定的な違いがあると指摘する。
「関根麻里にあってベッキーにないもの。それは毒です。
さらにこの関係者は、今後芸能界でさらに活躍の場を広げていくのは毒のある関根麻里ではないかと分析する。毒を毒と感じさせない関根の方が才能豊かだというのだ。今の人気が続けば将来的にゴールデンタイムで冠番組ということも十分に考えられるとまで言う。
かつてゴールデンタイムで冠番組を持った女性タレントといえば、『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』(フジテレビ系)などの山田邦子が思い浮かぶ。88年から95年の間、NHKの「好きなタレント調査」で8年連続ナンバーワンという記録を持ち、女性で唯一天下を獲ったとされる山田に、今の関根がどれだけ迫っているかは計りかねるが、現在のテレビバラエティー界を見渡す限り、彼女の偉業に最も近いのが関根だと言っていいのかもしれない。
ラビット関根として活躍していたころの関根勤は、お茶の間というよりは一部のコアなファンから熱狂的な支持を受ける芸人だった。
そして彼の娘である関根麻里にも、前出の関係者が毒と指摘したような父の影響が強くうかがえる。ただ違うのは、彼女が女性であるということだ。しかも愛らしくて笑顔の素敵な女性。つまり、もともと彼女は垢抜けているのだ。だから、彼女は初めから現在の関根勤のように誰からも愛される存在になった。
多少の毒気はバラエティーをより面白いものにする。ベッキーにはない特徴を持った彼女の冠番組が始まるのは時間の問題なのかもしれない。
(文=峯尾)
(※画像は『ありがとう(初回限定盤)』/ユニバーサル インターナショナルより)