『3年B組金八先生』(TBS系)の出演をキッカケに、たのきんトリオ(田原俊彦・野村義男・近藤真彦)がブレークを果たした。これまであった青春系の学園ドラマと違い、現実に起こりうるような等身大に近い内容で、かつアイドル性の高い出演者が生徒役として登場することが定番化してきた時代になった。
この時の私はただの視聴者として見ていただけだったが、シブがき隊が82年5月に『NAI・NAI 16(シックスティーン)』で歌手デビューすることになり、3人で本格的にアイドル活動をスタートすることになった。
新宿三井ビルの広場で、『新宿音楽祭』の新人賞ノミネート歌手の披露が行われた。そこでセカンドシングル『100%…SOかもね!』を歌い、賞獲りのアピールが行われた。
その後も様々なシーンでシブがき隊に会う機会があったが、この世代ではトップクラスの人気を誇っていただけあって、近くに寄ることも簡単ではなかった。そんな本木としっかり話をすることができたのは、85年9月のことだった。何の番組だったか忘れてしまったが、TBSで放送された歌番組にシブがき隊が出演した時に出待ちをしていた時である。
88年11月に解散して3人はソロ活動をするのだが、薬丸と布川はバラエティを中心に、本木は役者として活動するようになった。この頃の私は芸人として活動をしていたので、役者の本木に会うことは無いと思っていた。しかしここで奇跡は起こった。91年1月から『ママってきれい!?』(TBS系)というドラマが放送されたのだが、このドラマに本木が出演。
その後は本木と縁はまったく無かったが、2008年に本木が『おくりびと』で主演男優賞を獲得した東スポ映画大賞の取材に行った時に、遠目だが見ることができた。今後も本木と会う機会はきっとあると思うので、もし実際に話ができることになったら、私が初めて声を掛けた時のように「モックン」って声を掛けてみたいと思う。
(ブレーメン大島=毎週土曜日に掲載)
【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。