芸能界では長年“所属事務所絶対主義”が続いていた。過去、所属事務所に歯向かい結婚した者や独立した者は、どんな大物であろうが、ことごとく追放されてきた。



 だが、ここ数年、その流れが変わってきているという。

 21日発売の「女性自身」(光文社)では、俳優・山本耕史との結婚を強行した堀北真希の妊娠説が報じられた。

「彼女をめぐっては、一部で独立説が報じられるなど、周辺はにわかに騒がしかった。結局、今年に入り仕事をセーブしていたのは妊活のためと判明。これは彼女の強い意志によるもの。半面、彼女は事務所の稼ぎ頭ですから、仕事はしばらく休まなければならない。
事務所にとっては、大きな痛手でしょう」(ワイドショー関係者)

 同誌の発売を受け、堀北の所属事務所は「妊娠しているのは事実です。ただ、妊娠初期で大事な時期なので、温かく見守ってください」とコメントを発表。出産予定日は来年1月だという。

 同様に所属事務所の方針に抗い、独立がウワサされているのが井上真央だ。事務所の女社長は、業界で良くも悪くも「豪腕」と呼ばれる人物。事情を知る関係者によると「女社長と、仕事の方向性をめぐり対立しているといわれています。
一部では井上の母親が介入し、ギャラの取り分をめぐってモメているとも。ひと昔前ならば、親族が入った途端に干されたものですが、今も井上は女優として変わらぬ評価を受けています」と話す。

 所属事務所以外の人物が入ってモメているのは、能年玲奈も同じだ。能年は昨年1月、心酔する魅力開発トレーナーの女性と所属事務所に無断で個人事務所を設立。これは芸能界のご法度で、以後彼女は表舞台から姿を消した。

「所属事務所との契約は今月いっぱいまで。
業界のルールに従えば、退社後も干されることは確実だが、その一方で、彼女を起用したいという映画監督や舞台監督も多い」(芸能関係者)

 本来、日本には「職業選択の自由」があり、何人たりともそれを妨げてはいけない。ところが、こと芸能界に限っては、ルールを重んじる重鎮たちが勝手なマネを許さない。しかし、それも崩壊するのは時間の問題だ。

SMAPの解散騒動を見てもわかる通り、現在は独立を画策した中居正広のほうが支持を集めている。これはSNSが普及し、ネット上でファン同士が積極的に意見交換できるようになったことが大きい。テレビに出られなくても情報発信の場は、いくらでもありますしね。
近い将来、“タレント>所属事務所”の構図が出来上がるかもしれない」(スポーツ紙記者)

 旧態依然で知られる芸能界も、過渡期に差し掛かっているようだ。