今回の企画はそんなマニアックで気になるお店にまつわる企画でございます。題して!
一体マニアックなお店は、どういった経緯でそのお店を始めたのか?その経緯をお店の人に直接インタビューしていきたいと思います。
そしてインタビューさせていただくのは、以前他の企画でお世話になったレーザーポインター専門店「LASERS」を運営する株式会社フクミの代表取締役社長 和泉隆治さんです。
というわけで、今回はレーザーポインター専門店の経緯や裏事情に迫っていきたいと思います!
今回はインタビューお受けいただきありがとうございます!
こちらこそありがとうございます。記事面白くしてくださいね。
ストレート過ぎてプレッシャーが半端じゃない。
レーザーポインターという珍しい商品をなぜ扱うようになり、そしてなぜ専門店にまで発展したのか。まずはその経緯を聞いてみました。
早速なのですがなぜこのレーザーポインター専門店を始めようとしたのですか?
あの、まずレーザーポインターってすごくニッチな製品じゃないですか。
そうですね。知ってる人は知ってるけど知らない人は全く知らないですよね。
レーザーポインターは他の製品には無い優れた機能を持っているのに、この様な製品はお客様も知らないので買えない。
確かに僕も前回の記事でレーザーポインターを借りた時、会社で「どこで手に入れたの?」って聞かれました。
そして非常に残念なことに、一般に知られるのは事故や事件の時だけ。だから世間ではレーザーポインター=危ないおもちゃみたいな認識な訳で、短絡的にレーザーポインターは市場から排除すべきだという声も聞こえてきます。
確かにサッカーの試合で選手に照射したりとか飛行機に照射した事件の印象が強いですね。
なので始めた経緯としては、販売目的というよりも、レーザーポインターの用途や便利さを伝える、啓蒙的な部分の必要性を感じたのがきっかけです。
めちゃくちゃ素晴らしい理由・・・!
まぁそれ以外にも直にお客様とやり取りをして声を聞いてみたいっていうのも大きな動機ではありました。専門店を立ち上げるときの社内の反応
このレーザーポインターの専門店を立ち上げる際の社内の反応はいかがでしたか?
社内ではレーザーポインターなんかで食えるの?と疑問視されつつもそんなに期待してなかったっていうのが正直なところですね(笑)。
期待はそんなに無く始まったんですね(笑)。
ただそんな中で見る目が変わったのが、テレビ局からの取材が結構来るようになったんですよ。
あっ、そういう事件とかで。ということは決していい注目のされ方ではなかったんですね。
そうなんです。非常に悔しい形ではあるんですが、そういう事件をきっかけに社内や世間での認知度はあがりました。どんな人がこの専門店に来るのか?
レーザーポインターの専門店に来る方は一体どんな人なのか。そしてどういった使用用途なのか聞いてみました!
レーザーポインターを購入またはレンタルするのはどういったお客さんが多いのですか?
一番多いのはプレゼンテーションの用途ですね。その中でも大体3つに分かれていて、オフィスワーカー、学校の先生、お医者さんがやはり多いですね。恐らくここらへんのお客様が90%を占めると思います。
ちなみに残りの10%の方ってどんな方だったんですか?
例えばハイパワーレーザーポインターで風船を割ってみたいですとか。
よくyoutuberがやってるやつだ。
あれは本当に危険なのでどうにかして私どもの立場で啓蒙というか止める必要があるんですよね。ああいうのは遠くから人の目を一瞬で失明させることもできたりするので。
もはや凶器...。
使ってる人も恐らく認識してないと思うんですけど、金属片やガラスなどで跳ね返る瞬間あるじゃないですか。
直接見ずとも目にダメージがあるんだ。
まぁそういった使用用途でのレンタルの希望もあったりですとか、それが中学生の仲良し5人組がyoutubeを見て借りに来たりとか。あと親子連れで来たりとか。
親子連れで来たんですか?!
まぁお母さん止めろよ!って感じなんですけど(笑)。
夏休みの自由研究くらいのテンションですよね。
あとは害鳥の駆除ですかね。フンをまき散らしたり、農作物を荒したりするような鳥を追い払うために使いたいという方もいらっしゃいましたね。ハサミから時計まで!様々なレーザーポインター
それにしてもめちゃくちゃ色んな種類ありますよね。
プレゼンテーションが大きなスクリーンで行われるようにつれて、以前から使っていた指示棒で対応しきれなくなってきたんですよ。
確かにめちゃめちゃ長い指示棒とか邪魔でしかないですもんね。
そこで色を緑にして見やすくしたりとか、あとプレゼンの際に使うPower pointの操作とレーザーの操作一緒になったやつあったらいいなとかで増えていったんですよ。
そういった経緯で様々な種類が増えていったんですね。
Power pointと一体になったやつが出た時は転換期でしたね。
これがそのやつですか?
そうですね。ちなみにこれ当時のやついくらくらいだと思います?
急な問題(笑)う~ん、4000円くらいとか?
その10倍くらいします。
えー!なんかあの失礼しましたごめんなさい。
いえいえ。当時は全然認知されてなくて、10年前20年前で4万弱したんですけど、こんなの誰が買うねん!って言われてたんですよ(笑)。
(笑)
これがプレゼンテーションに使われるようになって爆発的に売れたんですよね。そこからさらに色々と出たんですけどね。あと本当は電池を小さくして、小型化とかもできるんですけど。
何か問題があるんですか?
レーザーポインターって日本ではガチャガチャで流通してたんですよ。玩具の。
あったあった!ちっちゃいレーザーポインター!
実は1990年代の後半には女子高生の三種の神器と呼ばれた時もあったんですよ(笑)。ナンパの時にレーザーポインターで相手を指すのに使ってたらしいんですけど。
そんな時代あったんですね(笑)。
ただそれは粗悪で、大きな事故や事件を引き起こしてしまったんです。その結果、経済産業省が法規制を始めて、ガチャガチャのカプセルに入らないようにレーザーポインターは8㎝以上長さが無いとダメっていう規制がかかったんですよ。
それで小型化できないんだ!
そうなんです。技術的には全然可能なんですけどね。
そういう問題が原因で商品の成長が阻まれるのは悔しいですよね。
(突如会話に乱入するカメラマン)最近、長物のガチャガチャ出てきましたよね。
え、そうなんですか?
おもちゃの剣とかスティックみたいなのが入っていて割と大きいガチャガチャ最近見ますよ。
..................................。
じゃあまた長くなっちゃう。
対策が必要ですね...。ちょっと気を取り直して、他の種類も見せてください。
どうぞどうぞ。
さっきからすごい気になってたんですけどこれもレーザーポインターなんですか?
これはハサミにレーザーポインターがついたものですね。レーザーに沿って切れば真っすぐに切れるって物なんです。もう販売は出来ないんですけど。
レーザーの部分が小さいですもんね。
それもそうなんですけど、もう一つ問題がありまして...。
...これハサミとレーザー同じ方向むいちゃって意味なくないですか?(笑)。
そうなんです。ハサミがぶれたらレーザーも一緒にぶれるので(笑)。
なんだそれ。
あとこれとかも。
一見普通の奴ですけど。
これはホログラムタイプと言ってボタンを押しながらペン先を回すと...
すごい!指になったり矢印になる!
あとこれなんかはスマホにつけるレーザーポインターですね。
これもサイズ的に日本ではダメなタイプなんですけど、これをスマホに装着してアプリと連携させると、レーザーポインターにもなるしPower point のリモコンにもなるっていうものなんですよ。
めちゃくちゃ便利なのに日本じゃだめなのか。ガチャガチャのレーザーポインターの罪たるや凄まじいものがありますね...。
他にも色々な種類のレーザーポインター集めてたんですけど、捨てられちゃったんですよ(笑)。
え?!
それこそスターウォーズのライトセーバー型のやつとか私財を投げ売って買ってんですけどね。
勝手に捨てた人誰なんだよ。
ちなみにレーザーポインターの展示会とか行くと、なんでこんなのについてるの?ってやつも結構あるんですよ(笑)。とりあえずつけてみましたみたいな。
あとこれもそうなんですか?
これはレーザーではなくLEDなんですけど、音に反応して光るパーティーモードがあるんですよ。
めちゃめちゃ面白そうだな。
音鳴らしてみてください。
音鳴らしたら光った(笑)。
あと指示棒とレーザーポインターが一緒になってるやつとか。
やばいめっちゃ楽しい。でもこれいつ使うんだ。
近い物は指示棒で指して、遠い物はレーザーで指すという物なんですけど...。そんな場面ある?っていう(笑)。
もうはなからレーザーでいいですよね(笑)。ただ不思議と使うっちゃうなぁ...。
その他にも様々なレーザーポインターを紹介していただきました。
コチラはレーザーポインターをスワロフスキーでデコレーションした物。女性にハマるだろうと作成したもののボツに。
コチラは時計と一体となったレーザーポインター。レーザーが小さすぎるので販売はできないとのこと。めちゃくちゃロマンあふれる2in1なのに!
すべては使い方次第
ただこういう面白い物だとか、便利なものが誰にでも手に入るようになると、誤った使い方をしてしまう人も増えてしまいますよね。
実際レーザーって本当に危険で、それこそ何メートル何千メートル先から誰かの目を潰そうと思ったらできるわけなんですよ。なので今世の中にはびこっているハイパワーのレーザーは危険なんですよ。
確かにもし近所にそれを持っている人がいたら、その人のやりようによっては自分の目すら危ないですもんね。
さらに言うと、自分の目に誰かがレーザーを当てていても、日中とかだと光線の軌跡も見えないですし、「なんか目に違和感あるな」ってくらいにしか感じないんですよ。なので気が付かないうちに目がやられてしまう可能性もあるんです。
本当は便利な物のはずなのに。
遠くから指示できるのもそうなんですけど、近くで非接触で指示を出すのにも適しているんですよ。例えば手術中のお医者さんが患者の体を触れずに「ココ」と指示できたりするのがレーザー光線なんですよ。使い方によってはすごく有用なんです。
正しく使ってほしいですよね。今後の展開やお客様について
今後どういったお客様に来ていただきたいですか?
商売的に言えば勿論、沢山買ってくれるお客様がいいんですけど(笑)。それも本音ですが、一緒に新たなシーンを切り開いてくれそうなお客様で、特に工事や建設、医療などの現場で使用される方のニーズは大歓迎です。どんどん問い合わせしてほしいです。レーザーポインターは、他に類を見ない、代替不可能な本当にユニークな製品ですから。プレゼンテーションというメインを更に深掘りしたり、全く違うシーンを一緒に切り開ければ最高ですね。
くれぐれも親子で風船割りに来るのはやめてほしいですね(笑)。本日はありがとうございました!
ありがとうございました。
誰にでも手に入る玩具のようなものから始まり、それが誤った使い方をされ、規制されたという過去があるレーザーポインター。その背景や、それに伴い「そもそもレーザーポインターとは何なのか」ということを広く知らせる使命にも似た思いなど、様々な「経緯」を聞くことができました。そんな情熱を持ち続ける株式会社フクミの今後の活躍も楽しみです。
ではまた~。
公式サイト:株式会社フクミ
協力:レーザーポインター専門店 LASERS
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