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もう「関ジャニの歌うまい人」じゃない。渋谷すばると映画「味園ユニバース」を絶賛してしまう

2015年2月16日 10時50分

ライター情報:夏トマト

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『味園ユニバース』2015年2月14日(土)より、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ ほか全国ロードショー
(C)2015『味園ユニバース』製作委員会
配給:ギャガ

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これまで、私の周りで渋谷すばるはよくこう評価されていた。「あぁ、関ジャニの中で歌うまい人いるよね。あの人がそう?」。ジャニーズファンでなくとも「歌がうまい」ということは知られているようだけど、どうやら顔と名前がパッと出てくる存在ではないらしい。

すばるの歌がうまいことはファンの中では当たり前すぎる事実だ。それは関ジャニ∞のライブを観れば一目瞭然、錦戸亮や大倉忠義といったドラマの主役級メンバーをバックに、どセンターでマイクを握るのが彼のホームの居場所。足首をがっちり掴んでぐいぐいとマイワールドに引きずりこまれるようなその強烈な歌唱力と表現力は、一度ライブで観てしまったら誰もが一目置くはずだ。すばるが強い影響を受けている甲本ヒロトとは2012年1月、BSプレミアム『少年倶楽部プレミアム』(NHK BSプレミアム)で競演を果たし、ヒロトやマーシーらだけでなくクロマニヨンズファン達をも唸らせている。

存在が世間にそこまで周知されてこなかったのも無理はない。事務所で周りを見れば、歌って踊れて演技も司会もできるマルチタレントばかり。そんな彼らとは対照的に、デビュー後のすばるの10年間は不器用だった。俳優部門で目立った活躍はなく、バラエティでは愛想笑いに欠けるのでなんだかコワイ人と思われ、歌番組では歌に気持ちが入りすぎるあまり顔中シワクチャになりアイドルらしいかわいらしさはない。CD、ライブ、とにかく歌に注力を注ぎ続けてきた。関西ジャニーズJr.時代には「東のタッキー、西のすばる」とまで言われ人気を博しただけあって、非常に端正な顔立ちをしているにも関わらず、“歌を聞いてほしいからビジュアルは邪魔臭い”とばかりに、髪はセルフカットのおかっぱだったり、無精ヒゲをはやしっぱなしだったりした。ファンの本心は、「ジャニーズだからって何でもできるわけじゃない、歌にだけまっすぐで、そんな不器用さにキュン!」……な一方、「もう少し大衆受けする振る舞いすればいいのに、もったいない」というところも少しあったはず。

ーー「アイドルらしくピースとかでけへん。それくらい歌に必死だから」。

半端な歌を歌ってこんなこと言っていたら、この映画はなかったはずだ。

歌と大阪にフューチャーしたオリジナル映画、『味園ユニバース』。映画単独初主演となる渋谷すばるの役どころは、歌以外のことを忘れてしまった記憶喪失男、ポチ男。荒れた生活を送る中、対抗する不良グループに襲われ、記憶も持ち物もなくしてしまった。

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夏トマト

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