英ノーサンプトンで昨年9月、「チキンが喉に詰ってしまった」という通報を受け、救急隊員が身体に障がいを持つ男性の元に駆け付けた。そこでもがき苦しんでいたのはピーター・フォードさん(44)。大病を経て咀嚼や嚥下の力が弱く、肉も小さな塊を飲み込むことしかできない状況のなかでチキンを詰まらせてしまったという。
そうした場合、いつもならスプーンの柄の部分を利用して詰まったものを引っ掻き出していたというピーターさんだが、その時詰まったチキンはもはや掻き出すことも吐き出すこともできなくなり、意識が遠のいていくことから通報せざるを得なかったそうだ。そんなピーターさんの命を救ったのはなんと真っ赤な缶でおなじみのコカ・コーラ。
「ダイエットや糖質ゼロのタイプではない、いわゆる普通のコカ・コーラを使用しました。ピーターさんの口腔内にたっぷりのコーラを注ぎ込むことでチキンの分解を試みたのです。これが幸いにも成功し、数分もなく咳とともにチキンが吐き出されました。」
「これは最後の最後というとっておきの手段で、今回こそピーターさんの命を救うことができましたが毎度うまく行くものではありません。市民の皆さんは窒息が起きたら必ず通報してください。自宅でその方法を試すことは危険です。」
英メディア『metro.co.uk』などが伝えたところによれば、この一件ではピーターさん自身が999番通報をしていた。
食べ物による窒息事故は非常に身近なところで起きている。米マサチューセッツ州では友人の誕生パーティに呼ばれた女の子が意外にもマシュマロを喉に詰まらせて窒息死した。また英サウスウェールズではマクドナルドのチーズバーガーを「ひと口で食べてみせる」と宣言した29歳の男性が、無理やりそれを頬張ったことで死亡。日本では餅と言われるが、海外ではなんといってもパンが「窒息しやすい食べ物」とのことだ。
出典:http://www.northamptonchron.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)