(寧波 26日 中央社)野党、国民党の名誉副主席で蒋介石元総統を祖父に持つ蒋孝厳氏(74)が25日、自身のアイデンティティーについて「いつまでたっても中国人」との考えを示した。

蒋氏はこの日、祖父の出身地である中国大陸・浙江省寧波を訪問。
中国大陸に生まれ、台湾には数十年も住んでいる自身の経歴に言及した上で、「台湾人、浙江人と呼ばれてもかまわないが、一番大切なのは、いつまでたっても中国人でいることだ」と述べた。

1942年、蒋介石の長男、蒋経国と愛人との間に生まれた蒋氏。李登輝政権で外交部長(外相)、行政院副院長(副首相)を歴任したほか、2002年からは立法委員(国会議員)を3期約10年務めた。母の姓「章」を長く名乗っていたが、父の妻の死去を機に2005年に「蒋」に変えた。

与党、民進党寄りのシンクタンク「新台湾国策智庫」が今月中旬に台湾の20歳以上の市民を対象に実施した世論調査によると、自身を「台湾人」だと考える人が57.2%と、「台湾人であり中国人でもある」(36.5%)と「中国人」(3.2%)のいずれも大きく上回っている。

(陳家倫/編集:羅友辰)