発売1カ月足らずで6刷5万部突破! 支持率は過去最低。ゴキブ...の画像はこちら >>



BEST T!MES編集部:新刊の『高市早苗という病』が売れています。Amazon新書ランキング第1位、楽天ブックス新書ランキング第1位に続き、発売から1カ月経たないうちに、6刷5万部を突破しました。

まずこの数字をどう受け止めていますか?



適菜:高市早苗という政治家が過去になにをやってきたか。また、現在、なにをやっているのか。そういうことが次々と明らかになって、支持してきた人たちも失望した。そのタイミングで本書が出たので、読者はその答え合わせをするために本書を読んでいるのではないでしょうか。もっとも、私は種明かしをしただけで、種を蒔いたのは高市本人ですが。







BEST T!MES編集部:有名書店の購入者データを見ると、本書を買っているのは約7割が男性、約3割が女性です。ところが、ここにきて女性読者が増えてきています。これはなぜだと思いますか。



適菜:これは聞いた話ですが、政治的な批判本は、40代以降の男性が買う割合が多いそうです。それに、高市は「初の女性総理」ということでメディアから持ち上げられてきましたから、「同じ女性を叩くのか」という心理的な壁があったのかもしれません。しかし、その壁を高市自身が、ぶち壊してきました。選択的夫婦別姓の問題などもそうですが、多くの女性が、「もしかしたら、高市さんは女性の敵なのではないか」と思い始めてきたのではないでしょうか。



 本書でも指摘しましたが、高市は、家庭的な妻を演じ、苦労人を演じ、庶民派を演じます。しかしその演技の脚本に矛盾が多すぎる。映画でもドラマでもそうですが、ストーリーの矛盾に気づくと、一気に熱が冷めますよね。だから、高市総理誕生に熱狂していた人ほど、裏切られたときの反動が大きかったのかもしれません。





BEST T!MES編集部:ドラマといえば、ある読者の方が、故・細木数子さんのドラマを引き合いに出していました。「自らを演出し、男を利用し、のし上がっていく姿が高市さんと重なる」と。



適菜:たしかに似ていますね。細木数子という人も、自らのキャラクターを徹底的に作り込み、恫喝と庶民性を巧みに使い分けながら一時代を築いた人でした。高市さんにも同じ匂いがあります。強気な物言いと、時折見せる「苦労人アピール」を交互に使い分ける。ブランディングの技術としては一流です。ただし、それが政治家に求められる資質かと言えば、まったく別問題です。







BEST T!MES編集部:なぜ女性は、そうした演出を見抜いてしまうのでしょうか。



適菜:高市は「洗濯は自分でしている」「夫の介護をしている」といった発言を重ねてきましたが、事実関係が怪しいものも含まれています。高市の夫も「高市に世話をかけることはないんや」と答えています。つまり嘘をついてまで家庭的なイメージを作ろうとしている。男性有権者に対しては「肝の据わった女性政治家」を演じ、女性有権者に対しては「あなたと同じ苦労をしている女性」を演じる。それを無理に作っているので矛盾が出てくる。女性はするどいので、そこを見抜くのではないでしょうか。



発売1カ月足らずで6刷5万部突破! 支持率は過去最低。ゴキブリ投稿が海外でも嘲笑の的に【『高市早苗という病』著者・適菜収氏にインタビュー】
特別国会が閉会し記者会見する高市首相(2026年7月27日)



BEST T!MES編集部:先日、高市首相が公邸での暮らしを語る中で、ゴキブリの話をSNSに投稿しました。「オバケに会ったことはないが、ゴキブリに会って叫び声を上げていた」という時事通信の記事にもなっています。イギリスの高級紙「The Telegraph」でも「孤独すぎてゴキブリと友達になった」と報じられ、話題になりました。



適菜:ゴキブリには好かれるのかもしれませんね。2026年7月27日の記者会見では、高市の頭にハエが約1分半、止まっていたという話題もありました。

もっとも、高市に近寄るのは昆虫だけではないでしょう。ゴキブリのような人間、ハエのような人間、腐敗した権力のにおいに敏感な連中が、高市周辺には集まっています。





BEST T!MES編集部:生活が苦しいと感じる人が増えています。物価は上がり続け、消費税をめぐる議論は迷走を続けています。



適菜:総理になる前は減税を口にし、総理になれば「レジ改修に1年かかる」と言い出す。解散が近づくとまた減税を言い出す。生活が苦しくなってきた国民は、「ああ、また高市が嘘をついているな」「いつものその場しのぎの嘘だな」と見抜いているのではないでしょうか。お金の問題は切実です。実際に財布が痛めば、捏造された「高市の虚像」など、一瞬で消え去ります。





BEST T!MES編集部:そのレジ改修をめぐる発言も、二転三転していると批判されています。



適菜:まさに象徴的な一件です。高市は、現場のエンジニアや業者にまで責任を転嫁しようとしたり、発言をコロコロ変えたり、過去の発言を隠蔽したりします。

「消費減税は私自身の悲願でもありました」と言っていたが、その嘘もバレました。過去、長年にわたり増税の必要性を説いていたことを指摘されると、公式ウェブサイトからそのコラムを消しました。都合の悪い過去は「なかったこと」にするのです。この手口は高市の場合、一貫しています。









BEST T!MES編集部:報道機関への働きかけも取り沙汰されています。メディアと権力の結託についてはどう思いますか。



適菜:これまでも高市は、気に入らない報道に対して恫喝と懐柔を使い分けてきました。それが機能していた時期もあったのでしょう。ただ、いよいよ高市では外交面で危ないということ、経済面でもおかしなことになっていることに、国民が気づき始めた。そうすると、大金をかけてメディア対策をしたところで、完全に有権者を騙すのは難しくなっています。特に、今の時代はSNSがあるので、情報を統制するのが難しくなってきた。その影響があると思います。



発売1カ月足らずで6刷5万部突破! 支持率は過去最低。ゴキブリ投稿が海外でも嘲笑の的に【『高市早苗という病』著者・適菜収氏にインタビュー】
撮影:BEST T!MES編集部



BEST T!MES編集部:なぜ高市首相は、Xでの投稿や反論をこれほど繰り返すのでしょうか。サナエトークンの問題なども、わざわざご自身で蒸し返しているように見えます。邪推すれば、適菜さんの本を読んで、それに反論したくなったのではないですか。



適菜:それはないとは思いますが、高市の過去の悪事が次々と明らかになってきているので、本人は焦っているのでしょう。これまでは、「知らない」「わからない」「事実無根」だけで押し通してきたやり方が、通用しなくなってきた。高市は「私の過去を知ってるもんは全部死んでくれへんかなあ」と雑誌で発言したことがありますが、過去を隠したい女が、隠しきれなくなって焦っているのでしょう。





BEST T!MES編集部:高市首相は内閣改造や人事で、日本維新の会からの入閣や、いわゆる「ライバル封じ込め」人事によって総裁再選を狙っているとも報じられています。この動きをどう見ていますか。



適菜:典型的な延命策です。党内のライバルを要職から遠ざけ、党外からいかがわしい勢力を取り込むことで数を確保する。政策の中身ではなく、椅子取りゲームです。これは統治の技術ではなくて、保身の技術です。

国民の生活をどうするかという発想ではなく、あくまで自分がどう生き残るかという発想でしかありません。





BEST T!MES編集部:共同通信社の2026年8月22、23日の世論調査で、高市内閣の支持率は50.2%となり、発足以来最低を更新しました。この動きはどう見ますか。



適菜:前回のインタビューで「蟻の一穴」という言葉を使いましたが、一つの小さな嘘が明らかになることにより、巨悪が崩れるという現象はあります。レジ改修発言に象徴される二枚舌、サナエトークン問題での答弁の食い違い、経歴詐称疑惑、積み重ねてきた嘘やデマ、悪事が一気に表面化したのです。





BEST T!MES編集部:最後に、これから本書を手に取る読者、あるいはすでに読んでいただいた読者に向けて、一言お願いします。



適菜:世の中にいるのは善人ばかりではありません。高市早苗という虚像を作り、それを世の中に信じ込ませ、悪用する連中がいます。それは特定の政治的意図、あるいは宗教的意図に基づいたものかもしれません。だとしたら、大事なことは、まずは事実を直視することです。高市を支持してきた方も、高市を批判してきた方も、まずは、メディアによってつくられたイメージだけではなく、事実に向き合うことが必要です。本書『高市早苗という病』は、高市という政治家個人を批判したものというより、高市の過去を一次資料により検証したものです。そこから浮かび上がってくるものは、今の日本の「病」です。





BEST T!MES編集部:事実を積み上げたドキュメンタリーなのですね。ありがとうございました。





取材・文:BEST T!MES編集部



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