今回は、パソコン用モニター(ディスプレイ)の売れ筋を取材するため、東京・秋葉原にあるPCパーツとPC周辺機器の専門店・TSUKUMO eX.を訪ねました。

昨今はメモリーやSSD、グラフィックスカードなど、高騰するPCパーツが多くありますが、モニターは関連アイテムのなかで価格の変動が少ない代表格のひとつといえます。
それゆえに大画面化や高解像度化、あるいは増設など、モニターを強化する動きが目立っています。同店でのトレンドについて、担当スタッフの吉田康秀氏は「8割がゲーミングモニターです」といいます。

ゲーミングモニターは、一般的に画面の切り替え頻度(リフレッシュレート)が高くて、表示遅延の少ないタイプのモニターを指します。同店では、オフィス用途や映像鑑賞用のモニターも取りそろえていますが、売り場の多くの占めるのはやはりゲーミングタイプです。

そのなかでも、ここ最近はWQHD(2560×1440ドット)の高解像度タイプがよく売れているそうです。長らく主流をになっていたフルHD(1920×1080ドット)タイプをしのぐほどの勢いも見られたとのこと。また、4K(3840×2160ドット)タイプも着実に存在感を増してきています。

そうしたなかで、モデル単位で見るとどんな製品が売れているのでしょうか? 下記の「PCモニター選び 基本の3カ条」を踏まえて、順に追っていきましょう。
<PCモニター選び 基本の3カ条>

WQHDを導入するなら予算の目安は5万円、4Kなら7万円~。それ以上の製品もあるが、選択肢は十分広がる。
Mini LEDバックライトや有機ELモニターも買いやすくなっている。視野角や濃淡の深みなどを実機で比較したい。

スタンドの仕様も要比較。モニターアームを使うなら、モニター部分のサイズ感や重さもしっかり確認を。

※本文と写真で掲載している価格は、2026年8月18日15:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
第1位・・・創業50周年記念の4K Mini LEDモニター「GigaCrysta S KH-GDU271JLAQD」

一番人気に挙げられたのは、アイオーデータの創業50周年記念モデル「GigaCrysta S KH-GDU271JLAQD」でした。明暗や色彩の表現力が高いMini LEDバックライトと量子ドットを組み合わせた4Kモニターで、画面サイズは27インチになります。リフレッシュレートは、4K表示で最大180Hz、フルHD表示で最大360Hz。取材時の価格は74,800円でした。

「同社が培ってきた技術を全部入れ込んだといえるモデルで、周囲には品切れのお店も出るほどの勢いで売れています。4Kモニターでここまで売れているのは初めてかもしれません」

第2位・・・高コスパで定番人気の27型WQHD「GigaCrysta KH-GDQ271JA」

2位もアイオーデータの27型モデルが選ばれました。「GigaCrysta KH-GDQ271JA」で、解像度はWQHDになります。リフレッシュレートは最大180Hzで、取材時の価格は29,980円でした。


「2024年10月に販売が始まったモデルで、ずっと売れ続けています。性能的に非常にバランスが取れていてロングヒットしていますが、春に価格改定が入って価格が少し下がったことで、さらにコストパフォーマンスが上がりました。現在も定番人気で売れ続けています」

第3位・・・2万円切りのフルHDモデル「Phantom Gaming PG25FFT」

続く3位は、ASRockの「Phantom Gaming PG25FFT」です。フルHD解像度の25インチモデルで、リフレッシュレートは最大180Hzとなります。取材時の価格は18,980円でした。

「PCパーツで人気のメーカーですが、今年に入ってモニターも並ぶようになりました。なかでも、こちらはスピーカーを搭載しながらも安価で、リフレッシュレートもまずまず高く、入門機として選ばれやすい仕様になっていますね。指名買いも多く、フルHDで一番売れています」

第4位・・・有機ELパネル採用のWQHDモデル「GigaCrysta KH-GDQ271UEL」

4位には、再びアイオーデータ製品がランクインしました。27型WQHDの「GigaCrysta KH-GDQ271UEL」で、量子ドットを採用した有機ELパネルモデルとなります。パネル表面には光沢があり、リフレッシュレートは最大280Hzとなります。取材時の価格は77,800円でした。

「有機ELパネルながら割安なモデルですね。
色域も広くて高コントラストな映像が楽しめます」

第5位・・・最大345Hzの27型WQHDで6万円切りの「P275MS PRO」

5位に挙げられたのは、中国に本拠を置くTitanArmy(タイタンアーミー)の27型WQHDモデル「P275MS PRO」でした。量子ドットとMini LEDバックライトを採用し、リフレッシュレートは最大345Hzまで引き上げられます。取材時の価格は57,800円でした。

「Mimi LEDと量子ドット搭載でこのお値段ということで、コスパ重視の方によく選ばれています。こちらの前身モデルが高く評価されて大ヒットしまして、その評価を引き継いでいる製品ですね」

はみ出し情報・・・入力デバイスとしても注目されるミニモニター「XENEON EDGE」

モニター関連のニッチヒットモデルを尋ねたところ、吉田氏はCorsairの14.5型タッチスクリーンモニター「XENEON EDGE」を挙げてくれました。マグネット式バックプレートと着脱式スタンドを備えており、PC内部に組み込んだり机上に置いたりと、自由度の高い使い方ができます。PCとの接続はHDMI、もしくはUSB Type-C(DP Altモード)。取材時の価格は42,200円でした。

「PCケース内部に組み込む使い方もありますが、メインモニターの下に置いて、補助的な入力デバイス兼サブモニターとして使う人も多い製品ですね。2025年10月に売り出されましたが、当初から予想以上の反響がありました。カラーバリエーションも増えて、いまも指名買いが多い製品ですね」

著者 : 古田雄介 ふるたゆうすけ フリーランスライター。『アキバPick UP!』(ITmedia PC USER/2004年~)や『売り場直送! トレンド便』(日経トレンディネット/2007~2019年)などのレポート記事を手がける。
デジタルと生老病死のつながりにも詳しい。著書に『スマホの中身も「遺品」です』(中公新書ラクレ)、『ここが知りたい!デジタル遺品』(技術評論社)、『故人サイト』(社会評論社)など。 この著者の記事一覧はこちら
編集部おすすめ