デイリーNKの内部情報筋によれば、北朝鮮の社会主義愛国青年同盟(青年同盟)は今月1日から朝鮮戦争の休戦協定締結日である27日まで「反米階級教養期間」を宣言し、密かに流入した韓流ドラマなど「不純録画物」の特別取締り指示を出したという。

北朝鮮で韓流を規制する「反動思想文化排撃法」の最高刑は死刑となっている。

すでに多くの人々が極刑に処されているもようだが、その中には金正恩体制の特権階級も含まれている。

たとえば2022年には、こんなことがあった。同法に基づき取り締まりを強化していた平安南道の当局が、ある17歳の少女を摘発した。祖父が朝鮮労働党平安南道委員会の幹部だというから、金正恩体制下の特権層に属するファミリーの一員だ。

当局が少女のスマートフォンを調べると、韓国映画の動画ファイルが発見された。

そして、彼女から聞き出した入手経路をたどったところ浮上したのは、中国との国境に接する新義州と平城を行き来していた密輸グループだった。そして、そのグループの背後には平安南道検察所の幹部がおり、その親戚らが実行役となっていたという。

前述したとおり、同法の最高刑は死刑であり、全員が重罰を受け破滅したものと見られている。

しかし実際のところ、北朝鮮の特権階級の中には、韓流を視聴したことのない人など、一部の高齢者を除いてはほとんどいないと言われている。むしろ、貧しい内陸部の庶民らは、そんなものを見る余裕も機会もない。見方によっては、特権階級の方が「汚染度」が高いと言えるのだ。

金正恩総書記が同法に基づいた取り締まりを強力に進めるのは、むしろ体制の土台とも言える特権階級や都市住民らが「韓国化」するのを恐れてのことかもしれない。

編集部おすすめ