【関連写真】前作はモンゴルロケも敢行、大草原で馬を駆る役所広司、二宮和也ら【5点】
新庄は前作で警視庁公安部の刑事として登場したが、最終回でテロ組織「テント」に協力するモニター(工作員)だったことが判明。ノゴーン・ベキ(役所広司)らテント幹部は乃木に撃たれて絶命したとされ、テントは合法的な表の組織へ移行する流れとなった。
国外逃亡したとみられる新庄は、続編での出番はないと考えられていた。しかし、新ビジュアルでメインキャラクターたちと並んでいることから、SNS上では早くも「ベキ生存説につながるのでは」などと、さまざまな憶測が飛び交っている。
『VIVANT』は2023年7月期に放送され、国際テロ組織「テント」や自衛隊の秘密情報部隊「別班」をめぐる巨大な陰謀が描かれた。壮大な海外ロケ、豪華キャスト、二転三転する展開に加え、随所に張り巡らされた伏線が視聴者の推理欲を刺激した。
その熱狂は数字にも表れた。初回から右肩上がりに視聴率を上げていき、最終回は平均世帯視聴率19.6%、個人視聴率12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、2023年の民放ドラマを代表するヒット作となった。毎週放送後にSNSで考察や議論が盛り上がり、それが翌週の視聴意欲につながる流れも好調の大きな要因となった。
前作の大ヒットを受け、第2シーズンは異例の2クール連続の放送が決定。局の期待と自信の大きさをうかがわせているが、現在のドラマ界の風潮は前作のころと同じではない。
ここ数年、本作に限らず、日本テレビ系『あなたの番です』、同局系『真犯人フラグ』、TBS系『最愛』など、謎解きや伏線回収を楽しむ"考察系ドラマ"が相次いで話題になった。
一方で、ブームが拡大とともに「考察ドラマ疲れ」を訴える声も増えている。SNS上では「伏線を全部覚えていないと置いていかれる」「考察が競技のようになって、気軽に楽しめない」「ドラマくらい何も考えずに楽しみたい」といった反応が少なくない。
実際、最近の話題作を見ると、気軽に楽しめる娯楽作や、純粋に感動できるヒューマンドラマなど、考察要素が薄い作品が目立つ。さらに2025年1月期の日本テレビ系『ホットスポット』のように、考察要素を持ちながらも気楽に視聴できる「ゆるさ」が肝になった作品が支持され、視聴者の嗜好の変化を印象づけた。
この状況を踏まえると、『VIVANT』第2シーズンの成否は「考察要素」だけでは決まらない。考察好きの視聴者を満足させる伏線や仕掛けは必要だが、それが過剰になれば「見ると疲れる」「途中から入れない」と距離を置く層も出てくる。反対に、考察要素を薄めすぎれば、前作を支えた熱心なファンの期待を裏切ることになりかねない。
もっとも、『VIVANT』にはその壁を超えられるほどの魅力がある。前作が評価されたのはストーリーの考察要素だけでなく、骨太の人間ドラマや俳優陣の見事な感情表現でも多くの視聴者を引き込んだ。第2シーズンで問われるのは、前作のファンを満足させつつも、考察に疲れた視聴者を置き去りにしないバランス感覚だろう。
夏ドラマの大本命といわれる『VIVANT』は、前作の熱狂を再現できるのか。
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